「お客がいるから」は理由にならない。ブラック企業がわかる?災害対応

2019.09.12

組織・人材

「お客がいるから」は理由にならない。ブラック企業がわかる?災害対応

増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ  東北大学特任教授/人事コンサルタント

台風など自然災害で通勤時の電車が止まる「計画運休」で、首都圏は大混乱となりました。計画してるのに?なぜ大混乱するのでしょうか。また災害時も勤務させる企業ってどうよ?という就活学生の疑問も浮かんでいます。

3.「お客さんが待ってる」という迷信
そんなこといったってお客さんがいて、アポもあって、待ってるんだという声はもちろんあります。実際待っているお客さんもいるのでしょう。しかし。

待ってもらってはダメなのでしょうか?

自分が遊びに行く予定なのに、お客の都合で我慢するのはその人の自由です。災害は遊びではなく、また自分の意思でコントロールできるものではありません。お客さんに台風で向かえないことを交渉するのは不可能なのでしょうか?

天災を認めないお客ということは、通常の取引においても天災以上の無理難題をふっかけてくるのではありませんか?自分が行かないとライバルに仕事を取られてしまうのだとしても、この先理不尽な理由でライバルに仕事を奪われることはないのでしょうか?

くり返しますが、災害は誰の責任でもありません。昨年の西日本台風大被害のさなかに宅配ピザバイクが転倒したりする事故がありました。災害時に宅配は休めないのでしょうか?

「災害だからお客が求めている」とすれば、お客が悪いといえます。3輪バイクすら走行できないほどの暴風下で、病気など特別な理由もなく自らの食事も準備できない人はお客ではないと思います。

災害でも無理して会わなければならないお客とは、多分本当のお客ではないと考えます。

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増沢 隆太

株式会社RMロンドンパートナーズ  東北大学特任教授/人事コンサルタント

芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。

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