2019年前半の世界経済を振り返って

2019.07.02

経営・マネジメント

2019年前半の世界経済を振り返って

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南青山リーダーズ株式会社

今年も半年が過ぎ去りました。皆さんは今年初めに想像していた経済金融の風景は、今の風景と大きく違っていたでしょうか?それともほとんど同じであったのでしょうか? そして、資産は理想の通りに増えましたでしょうか?どうにも芳しくなかった、と思っている方が多いのではないのでしょうか。 今回は、いったん立ち止まり、2019年の上半期を振り返りたいと思っています。

ユーロ圏債券市場でも軒並み利回り低下の動きになっています。直近では、10年国債で見ると、仏:-0.01%(年初:0.75%)、オランダ:-0.16%(年初:0.40%)とマイナス圏まで低下してきています。
財政問題で注視されるイタリア:2.10%(年初:2.95%)と、五つ星運動出身のサルビーニ副首相が財政規律を守らない姿勢を示しているにも関わらず、この利回り低下の動きです。慢性的に財政問題が注目されるギリシャでも2.50%(年初:4.35%)と債券市場のリスク回避の動きが止まらないようです。

スペイン債は市場のリトマス試験紙に

筆者が個人的に注視しているスペイン国債の動きについてちょっと解説します。下記グラフ(出所:ウォール・ストリート・ジャーナル紙)はスペイン国債10年の過去1年の動きを示しています。
年初には1.55%水準でしたが、直近では0.40%を実に1.15%の利回り低下の動きとなっています。スペイン経済はユーロ圏の中で優等生的立場にあります。
第1四半期GDP:2.4%とユーロ圏主要4ヵ国の中では断トツの一位ですが、観光立国の立場を活かしたサービス部門が好調なようです。
世界の金融市場の荒波に飲み込まれるリスク回避資金が集まっているスペイン債。6月中旬にスペイン政府が募集した10年債60億ユーロは発行に対して、実に275億ユーロの応募があり、4.6倍近い応募倍率となりました。如実に現状の債券市場の状況がリトマス紙として映し出されています。

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まとめ

今回は為替、そして株式、商品市場にまでは至れない債券市場の解説となりました。次回以降に解説する予定でいます。今回解説を省いた日本、そしてオセアニアの国債利回りも急低下しています。
安全志向に継続して向かう世界中の投資家の資金の動きの現状としては、米中通商協議の行方が一番の注目点には変わりありません。
明確に米中関係の急速な改善が見られないと、債券市場から株式市場などのリスク商品に大量の資金が向かい始めるのは現状では期待できません。
依然としてローリスク、ローリターンで満足しないといけない金融市場の現実を認め、ミドルリスク・ミドルリターンなクラウド商品に益々注目が集まる金融市場ではないかと思います。

【記事元】
日本クラウド証券株式会社 https://crowdbank.jp
日本クラウド証券メディア マネセツ https://manesetsu.jp

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