「築地銀だこ」はなぜ成長を続けるのか? 創業者の『夢』に学ぶ

2018.12.19

経営・マネジメント

「築地銀だこ」はなぜ成長を続けるのか? 創業者の『夢』に学ぶ

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文化放送「The News Masters TOKYO」のマスターズインタビュー。 「この社長にぜひ会いたい!」とパーソナリティのタケ小山が訪れたのは「築地銀だこ」の創業者、株式会社ホットランド代表取締役の佐瀬守男さん。 今や知らない人はいない「築地銀だこ」にたどり着くまでには、数々の失敗があったと振り返る。そんな佐瀬さんのチャレンジはまだまだ続いていく。 (「銀だこ」の原点は焼きそば!? 失敗続きでも諦めなかった“お母さんの言葉” https://www.insightnow.jp/article/10316 )

爆発的ヒット!「築地銀だこハイボール横丁」

「築地銀だこ」のたこ焼きは、たちまち人々を魅了した。ガラス越しに焼いている人の顔が見える店舗、材料もつくり方も全部丸見え。いつでも出来立て熱々のゴルフボール大の大きなたこ焼き。しかも、とびっきりおいしい。

「皮が薄くてパリッとしていて、中はトロっとしている。大きなタコが入っているけど、プチっと噛み切れて、その瞬間海の旨味が口の中に広がる」

そんな「銀だこ」のたこ焼きは快進撃を続けた。

「僕がよく行くのは、たこ焼きと一緒にハイボールが飲めるお店です」と、タケ。「あのコラボはどんなきっかけで生まれたんですか?」

それには2つの理由があった。1つ目は、都内に路面店を出したかったということ。もう1つは、たこ焼きだけだと夜の需要が少ないということだ。

「夏場は暑いから、たこ焼きと一緒に冷たいものが売りたいなと考えたんです。それで思いついたのがハイボールでした。当時は今ほどメジャーじゃなかったんですが、サントリーさんと組んで一緒にやることに決めました」

最初の路面店は、サラリーマンの聖地である新橋。これが大当たりしたのはいまや周知の事実だ。熱々のたこ焼きとガンガンに冷えた炭酸の切れがいいハイボール。一斉に火がついて、ウィスキーが足りなくなるほどの売れ行きとなった。

「これまではおやつだったたこ焼きが、トッピングを増やすことでランチになって、ハイボールと組み合わせたことで酒の肴になりました」

最近では「銀だこ大衆酒場」という新業態も都内に9店舗展開している。

メニューにはもつ焼きもあるし、おでんもある。お父さんはビールを飲んで、子どもはジュース。みんなが好き好きに楽しめる場所だ。「そして、団らんの真ん中にはいつもたこ焼きがあって、みんなでシェアしている」そんな情景を目指している。

さらにスケールを大きくした「銀だこ横丁」も五反田と浅草に作った。子どもの頃に住んでいた桐生には横丁がたくさんあって、それが大好きだった佐瀬さんはそういう場所を作りたかったという。

天ぷら、串焼き、鉄板焼き、もつ焼きに、もちろん、たこ焼き。バーのようなカウンターがあって、どこに座ってもどの店のものも食べられるという仕組みになっている。

「この横丁をアメリカでやりたいんです」という夢もある。

「僕たちはたこ焼き屋だから、たこ焼きから逃げられない。朝から晩まで、どうやったら売れるのか?飽きさせないのかを考えています」その答えの一つが、酒場や横丁なのだ。

「たこ焼きを食べるシーンをたくさん作っていくことが大事」だと話す佐瀬さんの中で、これまでに重ねたたくさんの失敗経験が生きている。

次のページ僕たちにできるのは、笑顔になれる場所をつくること

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