自動運転にみるクルマの未来【2】 ~トップを走るGoogle。自動車メーカー×異業種競争の行方

2018.11.07

IT・WEB

自動運転にみるクルマの未来【2】 ~トップを走るGoogle。自動車メーカー×異業種競争の行方

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いま、自動車業界は“激変のとき”を迎えています。 「自分の車を所有することを喜びとし、その車が持つ個性豊かなドライビングを楽しむ」……。従来の車に対するマインドが、インターネットに常時接続された車やライドシェアの登場によって「優れた価値を持つ移動手段を得る」という方向に変化しつつあります。 こうした未来系のモビリティーサービスの最たるものが自動運転車であり、現在、大手自動車メーカーからIT系などの多種多様な異業種が参入し、競争が激化しています。 自動車業界はどのように変化していくのか。自動運転車で抜きん出るGoogleの歩みを中心に紹介しましょう。

■2009年、自動運転車の技術開発をスタート
■2012年3月、視覚障害者のスティーブ・マハーン氏が単独乗車したテスト走行をYouTubeにて公開。
■2012年、ネバダ州、次いでカリフォルニア州の公道で、自動運転車によるテスト走行を開始。
■2014年1月、アウディ、GM、ホンダ、ヒュンダイの自動車メーカー4社と半導体メーカーのNVIDIAとともに、自動車へのAndroidプラットフォーム搭載をめざす団体OAAを発表(2018年現在は自動車メーカーだけで50社以上がOAA に参加)。
■2014年、自社設計による自動運転車の試作車を公開。
この試作車は自動運転の開始と終了のボタンのみで、ハンドル、アクセル、ブレーキがないことから当時大きな話題に。
■2016年12月、自動運転車の開発プロジェクトを終了し、子会社「Waymo(ウェイモ)」を立ち上げ、フィアット・クライスラー・オートモービルズやホンダと自動運転技術の研究・開発で提携。
■2017年、アリゾナ州・フェニックスの数百世帯に対して、完全自動運転車による試乗サービスを開始。大手自動車メーカーとの共同開発車による膨大な走行データの蓄積をスタート。

トヨタの本気度が窺える「e-Palette concept」

スマホOS、アプリ、ビッグデータという強大なパワーを持つGoogleと協調していくか、あるいは競争していくか ──。いずれにしろいま、自動車業界は大きく変わろうとしています。

一方、日本のトップメーカー・トヨタは、2016年にモビリティーサービスに必要とされる様々な機能を備えた、モビリティーサービス・プラットフォーム(MSPF)の構築を推進すると発表。2018年には、ラスベガスで開催されたCES 2018でモビリティーサービス専用EV 「e-Palette concept」を発表しました。

豊田章男社長が壇上に立つ姿が印象的なプレスカンファレンスのプレゼンテーションでは、トヨタが自動運転自動車への本気度がうかがえるものでした。その理由は「e-Palette concept」が個人向けのEVではなく、法人(B to B)マーケットを想定したEVであることにあります。低床&真四角なバン形式という至ってシンプルなフォルムでありながら「e-Palette」の名の通り、用途に応じてパレットのように姿を変えられ(シンプルな箱形なので業態によって、あらゆる可能性を秘めている)移動・物流・物販の分野で幅広い適応力をもつことが、「e-Palette」の最大のウリとされています。

次のページビッグネームが参画する「ビジネスプラットフォーム」

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