企業価値とコミュニケーション能力(前編)

2007.04.23

経営・マネジメント

企業価値とコミュニケーション能力(前編)

後久 和宏
株式会社エクスマート 代表取締役

企業価値を一番左右する「コミュニケーション能力」について読者の皆さんは考えられたことがあるでしょうか。エクスマートは企業価値を高めることができる企業コミュニケーションの仕組みづくりをお客様にご提供することを使命としておりますので、今回は、「コミュニケーション能力」について私の考えをご紹介したいと思います。

「コミュニケーション能力」という言葉を良くビジネスの場では耳にします。客観的で明確な定義がこの言葉にはありませんが、ビジネスの場では一般的に次のような意味で用いられていると思います。

・最低限のビジネスコミュニケーションスキル(名刺交換・挨拶・アイコンタクト・メモ・肯定的返答)
・物事を順序立て筋道を立てて説明できる論理的会話能力(自己表現能力)
・相手の考え・要求を引き出す能力
・会話のやりとりを上手く行える能力
・場の空気を読む能力
・楽しく雑談できる能力

これらの能力は、ビジネス能力として必要とされる重要な能力であることは言うまでもありません。これらは学習や練習により改善が可能なものですが、個人的な能力に左右されるものでもあります。では、企業価値を一番左右するコミュニケーション能力に該当するでしょうか。

この問いには決まった答えはないですが、私はこれらの中には企業価値を一番左右するコミュニケーション能力といえるまでのものはないと考えています。勿論、上記の能力向上を社員に徹底することで企業価値を向上させている企業は沢山ありますし、すべて軽視してはいけないものばかりであることは理解した上で、「企業価値を一番左右するコミュニケーション能力は?」に対する私なりの答えは、

・相互の信頼関係を向上させる能力
・相手のモチベーションを高める能力

です。それぞれについてご説明させてください。

【相互の信頼関係を向上させる能力】

つまり、「本音で話す」こと。また根本的にその「本音」が、相互にとって前向きでなければいけません。経営者は社員に本音でコミュニケーションをとるべきです。勿論、これは経営者だけではなく、各部門の管理職も部下に対して意識すべきコミュニケーション能力です。
組織の各長は、それぞれの部下に対して、事業内容や、会社の方向性や、各社員への任務(やり遂げて欲しいこと)を本音で話す必要があります。近年、中途・新卒を問わず転職率が高い原因はまさにここにあると思ます。さらに、上司は部下に本音で話すことにより、部下から本音が返ってくることも期待できます。これはビジネスの場だけではなく、親子関係にも同様のことが言えるのではないでしょうか。

【相手のモチベーションを高める能力】

コミュニケーションチェーンに関する記事でもご紹介しましたが、

・社内の場合、社員のモチベーションを高めること
・社外の場合、お客様のモチベーションを高めること

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