観光業界に次々と革命を起こしてきた星野リゾート。チャレンジと成功を繰り返すことで伝説をつくり続ける星野リゾート代表、星野佳路(ほしの・よしはる)氏の経営哲学にタケ小山が迫った。
星野リゾート大阪に進出!
今年、衝撃的な発表があった。大阪・新今宮というディープなエリアに星野リゾートが進出するというのだ。
リゾート施設や旅館の再生で知られる星野リゾートではあるが、これまでとは一線を画す土地柄での開発に「あれを発表してから心配する電話がたくさんかかってきました。改めてイメージの強い場所なんだと気付いたんです」と語る星野代表。ただ、冷静に分析すると、こんな場所だという。
「客観的にみると非常にいい場所で、空港や新大阪駅へのアクセスも良く、市内を動き回る上でも便利なんです」
確かに新世界や通天閣などにも近く大阪っぽさを実感できる場所だ。
「何と言っても地域で暮らす人たちがおもしろいんですよ」
こういったことも星野代表が大切にしていることなのだ。
「星野リゾートは、地方の地域の文化を楽しくご紹介、旅をする喜びを演出してきたんです」“感じてもらう”“体感してもらう”“経験してもらう”のだと。
今回のプロジェクトは、観光客をターゲットにした都市型の大規模ホテルをオープンさせること。
「ほとんどの都市ホテルは、ビジネス客向けに部屋のデザインやサービスが考えられています。それを観光客視点で見直すとどうなるかというのが今回のテーマなんですよね」
これまでは、その地域らしさを感じてもらうために観光地を演出してきた。しかし都市だと周りの人達が地域らしい文化を持っている。ここが大きな違いだと星野代表は言う。
「リゾートは旅行客が主役。だが、都市観光の場合は、周りの人達のチカラをいかに借りられるか。周りの人達を主役にするのがホテルの役目だと思っている」
星野リゾートはコンセプトが異なる3つのブランドを全国で展開している。
- 非日常感に包まれたラグジュアリーホテルの『星のや』
- 地域の魅力を満喫できる温泉旅館の『界(かい)』
- スタイリッシュな西洋型ホテル、ファミリーリゾートの『リゾナーレ』
さて、観光客に特化した都市ホテルのブランドネームは?とタケ小山が斬り込んだ。
覚えやすくて、インパクトがあって、ちょっとヘンだなと言われるくらいのネーミングにしようと考えているそうだが、それは10月まで楽しみにしていて欲しいとのことだった。
老舗旅館の四代目
今年、創業から103年目を迎えた星野リゾート。
軽井沢の老舗旅館『星野温泉旅館』の四代目として生まれた星野代表は、幼少の頃より「四代目です」と紹介されていたので、家業を継ぐのが当然だと思って育ったそうだ。
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