「ラーメンを売らないラーメン店」 麺屋武蔵のビジネス哲学と『五輪書』

2017.09.27

経営・マネジメント

「ラーメンを売らないラーメン店」 麺屋武蔵のビジネス哲学と『五輪書』

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ラーメン業界の先端を走り続けている『麺屋武蔵』の2代目社長・矢都木二郎(やとぎ・じろう)さん。 1996年東京の青山に、それまでのラーメン店のイメージを一新させたおしゃれな店が現れた。 『麺屋武蔵』創業者・山田雄(やまだ・たけし)さんが創り上げた“革新的で上質”なラーメン店作りを継承しながら、新しい取り組みでラーメン界に新風を巻き起こしている矢都木社長。 剣豪・宮本武蔵の兵法書『五輪書』になぞらえたビジネス哲学にタケ小山が斬り込む。

『麺屋武蔵』は何が違うのか?

アパレル出身の創業者の山田雄さんは、今までにないラーメン店を作りたいとの思いから1996年、『麺屋武蔵』を東京・青山にオープン。

おしゃれな白いのれんをくぐると、間接照明を使ったインテリア、ジャズのBGMといったラーメン店とは思えない空間が当時話題となった。

「ラーメンの基本的概念と言うか、在り方を変えたのが麺屋武蔵」

かつお節、煮干し、サンマ干しといった魚の乾物を使ったスープも珍しく衝撃的だった。運も味方につけた。世間はインターネットブームで、『麺屋武蔵』の評判は一気に広まることとなった。

それから20年間、常にラーメン界を牽引してきた『麺屋武蔵』だが、日本で展開しているチェーン店は東京都内の14店舗のみ。しかも、全店舗で味が違うそうだ。

「確かに大手さんのようなスケールメリットは全くない。だけど逆に僕らはスモールメリットと言っている」

小さいからこそできる、お客様の細かいニーズに応えられるサービスを提供していくのが武蔵流だ。ラーメンを食べて、お店を出た後に「『麺屋武蔵』に来た!」という空気感を持ってもらうことが“武蔵ブランド”だと矢都木社長は言う。

なぜラーメン店を志したのか

2代目社長・矢都木二郎は、とにかくラーメンが好きな子どもだった。

「大学時代にハマったのが、当時はまだ馴染みの無かった“つけ麺”。年に100回位通った」と言う。夢中になって食べ続けているうちに「つけ麺の将来性を考えるようになった」そうだ。そんなところが矢都木社長の嗅覚だろう。

大学を卒業して一旦はサラリーマンとなるが、つけ麺への思いが捨てきれず『麺屋武蔵』へ再就職。

「転職に対する不安はあったが、勇気をもって一歩踏み出すことはとても大事なことだと思う」

選んだ理由は「大人気行列店のヒットの仕方を知りたい」。そして「将来は独立してつけ麺店を開業したい」であった。結果的には独立はせず、2代目社長に収まった。

矢都木社長が独立や転職するスタッフによく言うのは「独立は手段であって結果論ではない。独立したから上手くいく訳ではない。こういうことがしたい!だから独立や転職するのであればいいと思う。独立はスタートであって、そこからが長いんだよ」と。

独立することがゴールになってしまっている人に警鐘を鳴らす。

座右の銘は「念ずれば花開く」。

「こうなりたい!」という思いがあれば夢は叶うし、逆にあきらめるという判断も自分で決めている。だから、自ら判断したことが今につながっている。

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