とかくリーダーシップばかりが取り上げら得れるが、組織は圧倒的なフォロワーの集団です。どんなにリーダーが頑張ってもメンバーにやる気が無ければ成果は上げられない。 「若手はそもそも協調性ややる気がない」決めつけていないだろうか。私はそうは思わない。彼らにもやる気スイッチはあるし、磨けば光る人材たちだ。 必要なことは切欠を創ることだと痛感している。
リーダーとメンバー。思うように意思疎通ができない。互いに、自分が生きてきた時代背景で培ってきた価値観を押し付けてしまう。
そこで、今回は若手社員の視点に立って彼らのやる気スイッチがどのようにしてONできるのか考察してみました。
勿論、これは空想ではなく、若手社員研修や実際に関わった中での彼らの変化を洞察して得られた知見に基づいています。
【エピソード1】
悔しい・・・!!
ほとんど無表情だった若手社員の表情が一変する。
何度、チャレンジしても成功しない。
こんなに自分たちは指示されないと動けないのか。。。
こんなに自分たちは指示されることに馴らされていたのか。。。
今までの達成感は言われたことを、ただ実行しただけの自己満足だったのか。。。
大きな挫折もせず、目の前の課題をそつなくこなす。
他者評価は分からないが自分ではそれなりに出来ていると思う。
そんな自負が何となく、あった。
仕事も会社もそれほど楽しくないが、そんなものだと考えている。
波風を立てるのも嫌だし、表面的には周りに合わせて、進む。
上司からは「もっとチャレンジしてほしい」「もっとモチベーション高く取り組んで欲しい」と言われるが、なぜそうしなければならないのか、分からない。
それに、そう言っている上司もチャレンジしているように見えない。
そもそもチャレンジしたからと言って、給料が上がるわけでもない。
また、憂鬱な日がやってきた。研修の受講日。
今日はチームビルディング研修だそうで、組織作りの研修だそうだ。
さて、若手社員の意識は変化するでしょうか?
皆さんなら彼にどのような言葉をかけますか?
何がかれらのやる気スイッチをONにするのでしょう。
【エピソード2】
「チーム創りは組織全員が平等に取り組む仕事です」と講師は言う。が、ピンと来ない。そんなのリーダーの仕事でしょ。メンバーは個々がやるべき仕事をしっかりやる。それで十分でしょ。それ以上、求められても困る。
「チームは1そうのボートと同じです。メンバーが自分勝手に漕ぎ始めたらどうなるでしょう。全員がバラバラに一生懸命漕ぐけれど、前に進まない。目前に岩礁が迫ってきてもよけられない。最悪、ぶつかってボートは沈没、メンバーの命の保証もできない。」
おいおい、待ってよ。命の保証って。ん~、確かにチームがボートならそんなこともあり得ないことじゃない。でも、チームという実感もなければ、他の同僚が同じボートの乗組員だなんて、考えた事もない。
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2011.05.05
2009.04.27
株式会社アクションラーニングソリューションズ 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表取締役 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。
