購買部門の動かし方

2015.03.05

経営・マネジメント

購買部門の動かし方

野町 直弘
株式会社クニエ プリンシパル

先進的な企業に見られる購買部門長による購買部門の共通の動かし方とは何か?

私の手元に日本の大手企業3社の調達部門の行動指針があります。
どれも素晴らしい内容です。有りがちな調達基本方針や中期計画とは異なり永劫的な共有する価値観や心構え、行動の指針となるものであり、そういう意味ではクレド(信条)に近いものと言えるでしょう。クレド(信条)については以前メルマガでも何度かふれたことがあります。
http://www.agile-associates.com/2008/10/2008103.html

「トヨタの強さはクレドにある」ここではトヨタ自動車の行動指針について、「共通言語や共通の信条を持ち、それを『地道に、愚直に、徹底的にやりきる』ことにトヨタの強さがあるとメルマガに書きました。
クレドというのは「信条」を意味するラテン語で、 「企業の信条や行動指針を簡潔に記したもの」を指します。たいへん有名なのは米国ジョンソン&ジョンソン社の事例です。そういう意味で手元にある大手企業3社の行動指針は調達部門のクレドと言ってもよいでしょう。

3社の調達部門のクレドにはいくつかの共通点があります。

その1点目は「シンプルで分かりやすい」ことです。
日本企業は昨今グローバル化しており調達部門も日本だけでなく海外製造拠点にも点在するようになっています。日本に在住するバイヤーよりも海外にいるバイヤーの方が人数が多い企業も珍しくなくなっています。こういう時代だからこそ、シンプルで分かりやすい行動指針が必要です。1社のクレドはA4で3枚にも亘るものですが、憶え易いシンプルなキーワードと行動指針の背景や考え方、過去の事例など分かりやすくまとめています。また別の企業のクレドはビジョンとミッションが記載されており1枚のカードとして印刷配布されているものです。キーワードはとてもシンプルでやはり分かりやすい言葉を使っています。他の1社の行動指針は昭和12年というかなり歴史が古いものですが、シンプルかつ先進的であり、今読んでみても全く古さを感じさせません。

共通点の2点目は「調達部門のコアミッションを提示」していることです。
「コアミッションはどこの企業も調達基本方針や中期計画などで提示しているから一般的な話でしょ」と言われそうですが、手元にあるクレドを読むとより伝わってきます。特に企業の調達部門として、一般的に言われている調達部門のミッションに対して何を重要視して我々には何が求められているのか、という内容を3社のクレドからは読み取ることができます。QCDであればその優先順位は何か、またQCD以外で重要視すべき項目は何か、これを明確に示しているのです。当然3社のコアミッションやその優先順位はそれぞれ異なりますが共通する点も見られます。例えばサプライヤマネジメントの重要性です。サプライヤを単なる取引先として捉えるのではなくパートナーとして捉え、真の意味での共存共栄を図ることを重要視する、この点は3社共通した調達部門のコアミッションとして読み取れます。

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野町 直弘

株式会社クニエ プリンシパル

NTTデータグループのコンサルティング会社である株式会社クニエの調達購買改革コンサルタント。 調達・購買分野に特化したコンサルティングを提供している株式会社アジルアソシエイツの元代表。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルがサービス提供を行います。

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