過疎地ベンチャーに学ぶワークプレイス・ワークスタイル最新事情

2014.06.10

組織・人材

過疎地ベンチャーに学ぶワークプレイス・ワークスタイル最新事情

「地方創生のススメ」編集部 (東京過疎化プロジェクト)
合同会社RegionWire

最近過疎地へ進出する都会のベンチャーが増えている。そして進出企業の一部は、過疎地にサテライトオフィスを開設するだけでなく、更には「働き方(ワークスタイル)」自体に対して先進的な取り組みを進めているようだ。

■「フリーアドレス」はもう古い!社員が季節ごとに勤務地を選べる「フリーオフィス」スタイルとは?

一方、海・山・川が全て揃った県南部の美波町に進出したのは、セキュリティサービスの開発・販売を手掛けるサイファー・テックだ。

サイファー・テックは2012年5月に「美波Lab」を開設し、美波Labでの働き方・暮らし方として、自然豊かな地域でアウトドアなどの趣味を存分に楽しむことで、常にリフレッシュした状態で業務に取り組んだり、時間の使い方を意識したりするなど、趣味や地域での活動と業務とを両立させるスタイル「半×半IT(×は個人の趣味や生活)」を提唱。その結果サーフィンを楽しむために首都圏から移住してきたエンジニアをはじめ、地元の狩猟女子など、趣味とIT業務を両立したいエンジニアが集まるようになった。

<画像>サイファー・テック「美波Lab」(写真提供:サイファー・テック)

元々は求人広告を出しても一向に応募が集まらなかった同社。しかしサテライトオフィス開設後は「美波Labで働きたい」「さすがに田舎は無理だが、こんな考え方の会社で働きたい」と採用活動が円滑になり、その結果社員数は開設前と比べて約3倍になった。

その一方で人員増加に伴い、東京と徳島市内にあるオフィスを拡張する必要が出てきた。そこでオフィス拡張を機に、美波Lab社員に限らず全社員が「半×半IT」を実践できるようにすることにより、社員一人ひとりが事業成長に向けて最大限に能力を発揮できる環境を整備すべく、「フリーオフィス」スタイルの採用に踏み切った。

<画像>サーフィンを楽しむために首都圏から移住してきたサーファーエンジニア(写真提供:サイファー・テック)

従来サイファー・テックでは、職種に応じてそれぞれのオフィスにて就業していたが、「美波Labでの経験を通じて、ITインフラとPCがあれば職種や場所に関わらず業務を遂行することが可能であることが分かった」(同社)という。

そこで職種や業務内容にとらわれず、社員が季節ごとに自ら勤務地を選べるようにしようと導入したのが「フリーオフィス」スタイルだ。これにより東京勤務だった営業担当者が夏の間は美波町に勤務したり、逆に美波町勤務のエンジニアがたまには都会の空気を吸いたいと東京に出てきたりするなど、社員一人ひとりの希望に応じて勤務地を自由に選べるようになる。

■ワークプレイスを地域住民に開放!?

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