「自分語り」なプロフ

2007.03.23

営業・マーケティング

「自分語り」なプロフ

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

「プロフ」 とは、自己紹介するためのホームページのこと。 この「プロフ」が女子高生の間で大流行しているんだそうです。 (日経産業新聞、2007/03/22) 女子高生に強いマーケティング会社、(株)ブームプランニング によれば、 全国の女子高生の50%以上、首都圏に限れば70% が「プロフ」を所有しています。

プロフには、PC用もありますが、
女子高生の利用は圧倒的に携帯電話用です。

携帯からプロフ用のサイトにアクセスすると、
そこには氏名、年齢から始まって、趣味や好きなタレントなど、
40-100項目におよぶ多種多様な質問が用意されています。

彼女たちがそれらに答え、また自分の顔写真を貼り付ければ

「自己紹介ページ」

が完成するというわけ。

さて、私が気になったのは、
ブームプランニングの代表取締役、中村泰子氏が、
「プロフ」を活用する女子高生たちの一般的な傾向として、

「自己表現には腐心する反面、相手には関心を示さない」

という点を指摘されていたことです。

さらに、中村氏は次のような分析を行っています。

「女子高生の会話を聞くと、自己中心的で自意識過剰という
 気がする。こんな傾向が強まる中でプロフが登場し、
 受け入れられたのではないだろうか」

なるほど。
もっと自分のことを知ってほしい、語りたいという
「自分語り」のために

「プロフ」

は、格好のツールなんでしょうね。

ただ、自己中心的で自意識過剰という傾向が
強まっているのは、女子高生だけではないように思います。

たとえば、mixiなどのSNSで話題になっている「読み逃げ」。

これは、マイミクでつながっている友人・知人のページに
アクセスして日記などを読んだのに、コメントを残さない
のはずるい、よくない、「読み逃げ」だという批判です。

あなたは、「読み逃げ」はずるいと思いますか?

私はずるいと思いません。
コメントを書き手が強要するのは変です。

コメントを残す・残さないは読み手の自由でしょう?

そもそも、特に「自分語り」の強い日記などの場合、
コメントを残すのが難しいことが多いですしねぇ・・・

ですから、「読み逃げ」のような考え方が生まれるのは、
一般の人々においても、自己中心性、自意識過剰性が
強まっているということを示しているんじゃないでしょうか。

ちなみに、個人が自分のホームページを持つ理由についての
先行研究(国際比較)によれば、他国と比較して日本人の場合、
自分自身の性格や意見などをホームページに呈示している傾向が
高いことがわかっています。

つまり、以前から、特に

「自己開示」「自己表出」

の手段としてホームページを利用することが多かったのが
日本人です。

「プロフ」もまた、この日本人の基本的な志向にぴったり
はまったということでしょう。

「SNSの使われ方」についての国際比較研究は、
まだあまり行われていないと思いますが、おそらく、
日本人と他国の人ではずいぶん違うんじゃないでしょうか。

*以下参考文献です。
「ウェブログの心理学」
(山下清美、川浦康至、川上善郎、三浦麻子著、NTT出版)

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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