偽装大国:日本は身から出た錆

2007.11.28

ライフ・ソーシャル

偽装大国:日本は身から出た錆

寺西 隆行
(株)Z会

偽装問題、とうとうマクドナルドまでか、という感じです。

「常に在庫があること」「それでいて安いこと」は、なかなか両立しません。どっちか我慢するしかない。
しかし、その両方を求めてきた日本人の期待に応えるのは、賞味期限の偽装ー実はこの方法、バレない限りWin-Winの関係ですよね。極端に言うと。

豊かになり、そして各企業努力によって「安く、新鮮なものが、いつでも」手に入ることに「喜び」を感じていた人はさておき、そのことを当然に思い、このことが達成されていなければすぐに批判の姿勢を見せていた人に、(誤解を恐れずに言えば)賞味期限の偽装を批判する権利はありません。

2.なぜ「(偽装)大国」になったか

揚げ足取り大好き、批判が大好きの、情けない国民が多い証左でしょう。
表面に出ているのは「情けないマスコミの記事・論調」ですけど、それを好んで読む国民がいなければ、こうはなりませんからね。

そして、自分が当事者になったとき、どう思うか考えられない国民もまた、多いような気がします。
たとえばマクドナルド。
自分自身が「あるマクドナルドの店長」であれば、自らが全く知らないところで、偽装の当事者になっているわけです。

その当事者になったときのことを考えてみてください。

「自分も店長として、とても恥ずかしい…」が気持ちの中で先に出てくる人であれば、今回のマクドナルドの行為を批判する資格はあります(実際に批判するかどうかは別にして)。
「ったく、あの店のおかげでうちの売上も下がったぜ!」が先に出てくる人、今回のマクドナルドの行為を批判する資格なんてありません。

全国ン千とある店舗の、たった4店舗のフランチャイズ店。
枝葉末節の問題です、そんなの。
「マクドナルドが偽装した!」と声高に叫ぶようなニュースじゃありません。

もちろん、当事者のマクドナルド側は、「枝葉末節の問題」と切り捨ててはいけません。

とどのつまりは、日本社会における当事者意識の大きな欠落。
子ども達の教育において、一番大切なことの一つが、今まさに「当事者意識の涵養」ですね。

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寺西 隆行

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文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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