僕と仕事とLinux

2012.09.27

開発秘話

僕と仕事とLinux

喜田 真弓

今夏、株式会社アシストは従業者全員が日常的に利用する社内のPC 950台について、OSをWindowsからUbuntu(ウブントゥ)へ全面移行した。

小学校のパソコン教室から始まったコンピュータとの関わりで、今では家でも仕事でもパソコンなしの生活は考えられないという阿蛭は、自称“仕事と趣味の境界線がない人間”だ。

「誤解を恐れずに言えば、楽しくないことは頑張れない性格なのです。以前、考課面談で上司に“ボーナスを微増するよりも、面白い仕事をください!”と言って呆れられたこともありました。もちろん、仕事は生活費を手に入れる手段ではあります。それでも、自分が楽しいと思えない仕事に人生の時間を浪費することは、命の無駄遣いだと本気で思っています」

2000年4月の入社以来11年間、阿蛭はOracleのアプリケーションサーバやJava関連製品のサポートを担当してきた。Java関連のスキルを身につけるべく愛読書としたのは、『Javaプログラミングレッスン上・下』(結城浩著)だった。入社2年目、Miracle Linuxがリリースされ、当時の上司にMiracle Linuxのサポートはやらないのですかと尋ねたが、軽く一蹴されたと阿蛭は回想する。しかしそれから、時代はあきらかにオープンソースを後押しし、アシスト社内ではオフィスソフトだけでなくパソコンのOSまでもがLinuxベースとなった。

「最初にUbuntuを全社導入すると聞いた時は、思い切ったというか、無茶な決定をするなあ、と思いました。同時に、Windowsが当たり前であった時代が少しずつ変化を始めているのだと改めて実感しました。あとは社内でLinuxをクライアントPCで堂々と使っていいんだ、ということが、素直に嬉しかったです」

なぜ阿蛭はLinuxやオープンソースに惹かれ、こだわるのか。
「オープンソースは、端的に言えばソフトウェアの開発手法の一つですが、実際そこで行われていることは、もっと広い意味を持つように感じます。単にソースコードを一般公開するだけでなく、プロジェクトやコミュニティに関わるすべての人々と情報を共有し、様々なリソースを分かち合い、開発者とユーザという従来の枠組みを超え、ソフトウェアのダイナミックな進化や成長を促すための挑戦という点がオープンソースの本質なのではないかと思います。もちろんこれでプロプライエタリなソフトウェアが消滅するとは考えていません。でもこれから先、私たちの生活に大きな影響を与えるような革新的なソフトウェアが生まれる場所は、どこかのソフトウェアベンダーではなく、オープンソースコミュニティへと移って行くと思います」

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