マーケターは「感情」の研究に取り組め!

2012.08.31

営業・マーケティング

マーケターは「感情」の研究に取り組め!

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

マーケティングで高い成果を出すためには、マーケターは、人の「感情」をより深く理解しなければならない! 私は最近、ますますこのことを強く感じるようになってきました。

さて、「感情」をより深く理解すべきもう一つの理由。

それは、現在の環境においては、私たちの商品選択が以前よりもますます

「感情優位」

になってきている可能性が高いからです。

私たちは何を買うにしても、多数の競合商品の中から選択しなければなりません。商品情報、関連情報も巷にあふれており、ネットを使えばいくらでも簡単に大量に入手できます。

しかし、私たちはもはや大量の情報を‘論理的’‘合理的’に処理できません。複雑すぎて手に負えないのです。大量の情報を時間をかけて処理する余裕もない。

私たちは、選択肢が多すぎると、処理しなければならない情報も増えて、どれを選んでいいかわからなくなり、

「どれも選択しない」

という「選択のパラドックス」に陥ってしまうことがわかっています。

それでも、どれかを選択しなければならないとき、私たちはもはや、もっとも手近でわかりやすい情報、すなわち

「感情」

に大きく依存せざるを得なくなる。

したがって、マーケターとしては、より一層「感情」に着目する必要が高まっていると言えます。

まとめましょう。

そもそも、感情が商品選択のための判断材料のひとつとして利用されていること。

加えて、現在の情報過多な環境が、感情以外の情報処理を困難にし、結果として「感情」がより重要な情報となってしまっていること。(だからといって感情以外の
情報が不要ということにはなりませんが)

これが、マーケターが、「感情」をより深く理解すべき理由です。

一時期、

「エモーショナル・マーケティング」
(感情マーケティング)

という概念が流行ったことがありますが、その内容は、

「小手先のテクニック」

的なものが多かったように思います。

しかし、これからは、人の「感情」についての深い理解に基づく

「ニュー・エモーショナル・マーケティング」

が必要とされていると思います。

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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