五輪の感動を消費しないために~火の心/水の心

2012.08.13

仕事術

五輪の感動を消費しないために~火の心/水の心

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

五輪の選手たちから感動・勇気をもらった私たちは、きょうから何にそのエネルギーを生かすか───? それをうまく生かしてこそ、選手たちへのほんとうの「ありがとう返し」になるのではないか。

 人は刺激ばかりを追っていると疲れる。退屈さの中の“耕し”がないと、心身は決して満ちてこない。ロマン・ロランは次のように警告する─── 「魂の致命的な敵は、毎日の消耗である」 (『ジャン・クリストフ(一)』)と。

 「水の心」を持って、自分が掲げた目的のもとに、日々の行動を積み重ねていくこと───文章で書けば、これもまた退屈な表現だが、これがなかなかできないのが私たち凡人なのだろう。しかし、考えてみれば、五輪という舞台に立ったアスリートたちは、みな、こうしてきたのだ。あらためて敬服。
 祭りは終わった。されど、個々の人生は続く。

  ○「どんなにゲームで活躍しようが、自分の中では、どこにも、何にも到達していないという感じです……人生と同じで、死ぬまでの間は通過点なんです」。  ───三浦知良『カズ語録』

  ○「一日は一年の縮図である。夜は冬、朝と夕方は春と秋、そして昼は夏である」。 ───ヘンリー・ディビッド・ソロー『森の生活』

 さて、きょう一日、何をしようか。
 一日即一年、一日即一生である。


引き続き行われるパラリンピック出場の選手のみなさんのご活躍も期待します。

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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