これが売れる!ノンアルコールビール

2012.08.06

営業・マーケティング

これが売れる!ノンアルコールビール

竹林 篤実
コミュニケーション研究所 代表

ノンアルコールビールが売れている。ロング缶はもとより、遂には黒ビールタイプも登場した。が、ポジショニングの軸を変えると、もっと大化けする可能性があるのではないか。

前年対比3.7%減

7月末をもって、サントリーが発泡酒の販売を終了した。その理由は、発泡酒ポジションの曖昧化にある。元々、ビールより「安い」ことをメリットに登場した発泡酒である。より低価格で、そこそこ飲める第三のビールが登場した時点で、こうなることは見えていた。

ビール大好き、とはいえビールというからには麦芽100%じゃないとダメです派だった筆者でも、サッポロ『麦とホップ』などは十分に飲める。最近出た『麦とホップ黒』などは、下手なビールを飲むよりずっとよい。安さを求めるなら、第三のビールである。

とはいえビール類全体の出荷量は、前年対比3.7%減。7年連続で過去最低となり、ビールが全体の半数を割り込んでいる(東京新聞TOKYOWebより http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012072102000117.html)ビールの長期低落傾向は変えようがないみたいだ。

前年対比24%増

ビール類の市場が縮み続けているのに対して、爆発的に売れているのがノンアルコールビールだ。2011年度が前年対比24%増で、今年も1割程度は市場が広がりそうだという(日本経済新聞2012年4月12日付朝刊)。

ビールにはかなりうるさい筆者も、ときどき飲んでいる。ビール好きがなぜ、ビールもどきとも言える飲み物を口にするのか。理由は極めて単純で、毎日毎日、酒のんでちゃまずいよなあと反省したからだ。だったら、ビールもどきなどでごまかさず、お茶でも飲んでいればいいではないかと突っ込むなかれ。

確かにその通りなのだが、それではさびしい。食事が楽しくない。晩ご飯ぐらい、飲み物と一緒に時間をかけて楽しみたいではないか。そこでノンアルコールビールの出番となる。幸いなことに、ビールメーカー各社が、それぞれ競うように新商品を出している。ノンアルコールビールも選べる時代である。

ノンアルコールビールのポジショニング

たまたま日経新聞『新製品バトル』のコーナー(前掲紙)に、アサヒ・キリン・サッポロ3ブランドの比較表があった。これをベースに整理すれば、各ブランドのポジショニングは、下図のようになるだろう。

興味深いのは、一番後発の『アサヒ・ドライゼロ』のポジションだ。先行各社が、ノンアルコールとはいえ原料には麦汁を使い、少しでもビールらしさを出そうとしているのに対して、ドライゼロは最初から麦汁を一切使わない戦略をとった。

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