ある購買課長の挑戦(後篇)

2011.10.03

経営・マネジメント

ある購買課長の挑戦(後篇)

野町 直弘
株式会社クニエ プリンシパル

前回プロジェクトXのすごいところを3つあげました。 一つ目は「大きな効果」でした。 二つ目は「継続的で徹底的で愚直な現場改善」ということ。それも購買部門が主導していることでした。 三つ目が「双方向の取組みとそれを上手く動かす三方よしの方法論」です。

皆様お待たせしました!それでは後篇をお楽しみください。
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前回プロジェクトXのすごいところを3つあげました。
一つ目は「大きな効果」でした。
二つ目は「継続的で徹底的で愚直な現場改善」ということ。それも購買部門が主導していることでした。
三つ目が「双方向の取組みとそれを上手く動かす三方よしの方法論」です。

このような画期的な取組みがもたらしたのは、買う側が売る側に強いるといった「やらせれ感」からの脱却でした。
冒頭にも触れましたがある電子部品製造企業のA専務は年次大会でこうおっしゃっていました。
「まずは他責構造からの脱却が一番の課題でした。
合併が悪い、社員が悪い、合併相手の会社が悪い、部下が言うことを聞かない、正に最初は他責だらけでした。気づきが必要なのです。
他責からは何も始まらない、まずは自分が主体性を持って現場に入り込み改善を図っていく。この重要性に気づくのが最も難しかったのです。」

他責からの脱却は自主的な取組みにつながります。
最初は藤元の会社に言われたからスタートしたこの活動は正にこの時点で取引先の自主的な活動になっていったのです。
「継続的な取組み」から「自主的な取組み」への成長。
これがこのプロジェクトの4つ目の特徴だったのです。

プロジェクトXの最後の特徴、それは「業務改革ではなく企業改革である」という点です。
ある取引先ではプロジェクトXを「もうけ続けるための仕組み」と位置づけています。
またある取引先では「企業存続のための活動」と位置付けています。
ここまで行くと企業改革です。
単に一工場の現場改善の取組みではなく自主的な活動として企業全体で取組み、継続的な収益向上に活かしていく。このような取引先が多く存在しているのです。日本の製造業は中国、インドなどの新興市場の成長、超円高などの要因から競争力強化が必須です。
日本でモノを作ること自体が成り立たなくなり始めている現時点でこのようなプロジェクトは企業の存続のために必要不可欠な活動なのです。

このような画期的な活動なプロジェクトXですが、元々は藤元課長の上司である坂本常務がスタートしたものでした。坂本常務は元々生産、物流畑であり購買については経験がありませんでした。
5年前に購買担当になり、外部に対する金の支払を司る購買部門の重要性を感じたのです。それと共に現状の購買部に対して大きな疑問を感じていたのです。

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野町 直弘

株式会社クニエ プリンシパル

NTTデータグループのコンサルティング会社である株式会社クニエの調達購買改革コンサルタント。 調達・購買分野に特化したコンサルティングを提供している株式会社アジルアソシエイツの元代表。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルがサービス提供を行います。

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