競争を乗り越え共同物流 - アサヒ&キリンビール

2011.07.08

経営・マネジメント

競争を乗り越え共同物流 - アサヒ&キリンビール

中ノ森 清訓
株式会社 戦略調達 代表取締役社長

熾烈なシェア争いを繰り広げるアサヒビールとキリンビールとが共同物流部門の取り組みを開始するという。率直に言って、同業での共同物流や共同購買は、資本関係がなければ、識者が言うほど簡単には進まないという立場を取ってきたので、この組み合わせは意外だった。競争のポイントが変わってきているようだ。そしてこの変化は、環境経営に新たな機会をもたらすことになる。

共同物流は必ずしも同業他社と行う必要はないが、配送先の重なり、荷姿、匂い、温度管理などを考えると、同業他社との共同物流が最も効果が高い。

人口減に伴い、国内市場の縮小はビール業界のみに留まらず、非常に多くの業界に共通する課題である。深刻な課題故に視野が狭くなってしまい勝ちだが、アサヒ、キリンのように視野、目標を高く持つことで、狭い市場での競争を乗り越えられる。それにより、今まで手つかずであった共同物流、共同調達により環境負荷の低減と収益性の改善を図るというのが、これからの日本企業の主要な戦略の一つになるのかもしれない。

中ノ森 清訓/株式会社 戦略調達 代表取締役社長

調達・購買業務に関わる代行・アウトソーシング、システム導入、コンサルティングを通じて、お客様の「最善の調達・購買」を実現することにより、調達・購買コスト、物流費用、経費削減を支援する傍ら、日本における調達・購買業務とそのマネジメントの確立に向け、それらの理論化、体系化を行なっている。コーポレートサイト: http://www.samuraisourcing.com/

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株式会社 戦略調達 代表取締役社長

コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます

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