仕事の最大の報酬は「次の仕事機会」

2011.06.06

仕事術

仕事の最大の報酬は「次の仕事機会」

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

誰しも給料は多いにこしたことはない。しかし年収の多寡によって現職・現勤務会社のよしあしを判断することはできない。仕事を成し遂げたことによって得られる報酬には、お金以外にさまざまなものがある

  大地は耕作者にさまざまなものを与える。
  春には耕作する喜び、そして耕作の技術。
  夏には収穫という希望。
  秋には収穫物を食すること。
  冬には安らかな休息。
  そして、忘れてならないのは、―――果実の中に忍び入れられた“種”。
  この種によって、耕作者は来年もまた耕作が可能になる。

* * * * *

 仕事をしたとき、それがもたらす報酬とは何でしょうか? 「報酬」という言葉を辞書で調べてみると「労働に対する謝礼のお金や品物」と出てくる。確かに、報酬の第一義はカネやモノです。しかし、仕事が、それを成し遂げた者に対して与えてくれるのは、そうした目に見えるものだけではなさそうです。
 仕事を成し遂げることによって、私たちは能力も上がるし、充実感も得る。それと同時に、いろいろな人とのネットワークも広がる。そして、また次の仕事チャンスを得ることにもつながる。そう考えると、仕事の報酬には目に見えないさまざまなものがあります。きょうは、仕事の報酬にどのようなものがあるか考えてみたいと思います。

◆目に見える報酬
 【1:金銭】
 金銭的な報酬としては、給料・ボーナスがあります。会社によってはストックオプションという株の購入権利もあるでしょう。働く者にとって、お金は生活するために不可欠なものであり、報酬として最重要なもののひとつにちがいありません。

 【2:昇進/昇格・名誉】
 よい仕事をすれば、組織の中ではそれ相応の職位や立場が与えられます。職位が上がれば、自動的に仕事の権限が増し、仕事の範囲や自由度が広がるでしょうし、昇給もあるので結果的には金銭報酬にも反映されます。また、きわだった仕事成果を出せば表彰されたり、名誉を与えられたりします。

 【3:仕事そのもの(行為・成果物)】
 モノづくりにせよ、サービスにせよ、自分がいま行っている仕事という行為自体、あるいはみずからが生み出した成果物は、かけがえのない報酬です。プロスポーツ選手は、その試合に選出されてプレーできること自体がすでに報酬ですし、自分の趣味を仕事にして生計を立てられる人は、その仕事自体がすでに報酬です。
 また、私はいま、この原稿を一行一行書いていますが、この原稿がネットに上がって読まれたり、印刷されて一冊の本となったりすることはとても張合いの得られる報酬です。

 【4:人脈・他からの信頼・他からの感謝】
 ひとつの仕事を終えた後には、協力し合った社内外の人たちのネットワークができます。もし、あなたがよい仕事をすれば、彼らからの信頼も得るでしょう。現在のビジネス社会では、たいていの仕事は自分単独でできない場合が多いですから、こうした人のネットワークは貴重な財産になります。
 また、よい仕事は他から感謝されます。お客様から発せられる「ありがとう」の言葉はうれしいものです。

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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