「名コピー」の秘密

2007.10.19

営業・マーケティング

「名コピー」の秘密

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

「確かに、うまい」 サントリービール、 「ザ・プレミアム・モルツ」 のキャッチコピーですね。

上記のことに成功している「名コピー」として、
同書では次のようなコピーが例示されています。

「サラリーマンという仕事はありません」
(西武セゾングループ、糸井重里氏作)

「カゼは、社会の迷惑です」
(武田薬品、仲畑貴志氏作)

どちらも、確かに、

「あ、そういえばそうですね」

と思いますよね。

冒頭に紹介した、プレミアムモルツの

「確かに、うまい」

もまた、「名コピー」と呼ぶ理由が
納得いただけたでしょうか。

なお、谷山氏の提唱する「3分法」ですが、
留意しておくべき点があります。

それは、

「そりゃそうだ」
「そういえばそうだね」
「そんなのわかんない」

の3つの感覚は、常に移り変わっていくものだということです。

“世の中の新しい概念は、つねに最初は、
 「そんなのわかんない」のところに現れて、
 それがあるときに「それはそうだね」に移り、
 やがて「そりゃそうだ」になっていく。
 時代の感覚はつねにそういう方向に移り変わって
 いくんじゃないかと、ぼくは考えています。”

 (前掲書)

したがって、

「確かに、うまい」

というコピーが使えるのもあとわずかです。

仮に1年後にも相変わらず、

「確かに、うまい」

と言われたとしたら、

「はいはい、そりゃそうですね。
 十分わかってますから、もうその言葉は結構です」

と答えるんじゃないでしょうか?

『広告コピーってこう書くんだ!読本』
(谷山雅計著、宣伝会議)

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

フォロー フォローして松尾 順の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。