2010年環境調達.comから2011年を展望する

2011.02.06

経営・マネジメント

2010年環境調達.comから2011年を展望する

中ノ森 清訓
株式会社 戦略調達 代表取締役社長

「環境調達.comの2010年の記事を振り返り2011年を占う」記事投票にご協力頂いた方には御礼を申し上げます。ありがとうございました。 今号では、投票結果から、2011年の環境調達の方向性を展望する。

今回の投票でダントツの支持を集めた記事はなかったが、その中で一番多く票を集めたのが、

【第41号 2010.4.8】紙のマニュアルを無くすことを考える
http://www.samuraisourcing.com/knowledge/green/archive/g41.html

(投票理由)「カタログの電子化で紙が削減できる取り組みを予定しているので共感が持てる。」「自社にとってフィット感がある為」等

その他に投票があったのが、

【第33号 2010.2.11】FSC認証から環境認証が抱える問題を考える
http://www.samuraisourcing.com/knowledge/green/archive/g33.html

(投票理由不明)

【第66号 2010.9.30】カーボンフットプリントでサプライチェーンを固定化する愚にNoを!
http://www.samuraisourcing.com/knowledge/green/archive/g66.html

(投票理由)
「ビジネスをする上で、サプライチェーンを通じて実に多くの情報をやり取りしなければならないことを実感した記事です。弊社でも製品含有化学物質情報や、生物多様性に関して鉱物の原産国情報などについても把握・伝達する動きが活発になりました。」等

以上の結果から、3つのトレンドを見出せる。

■ 腰の据わった環境経営の取り組みが共感を得る

最も票を集めた「紙のマニュアルを無くすことを考える」も「FSC認証から環境認証が抱える問題を考える」の何れも、小手先ではなく、かなり腰を据えて取り組まなければならないものである。

たとえば「紙のマニュアルを無くすことを考える」の投票理由にある紙カタログの電子化は、マニュアルデータの電子化やデータの一元管理や開示の仕組みなど、かなりの初期投資が発生する。しかも、ITシステムだけでなく、これまでの紙カタログを前提とした商品開発・営業・流通といった業務の流れを、カタログ情報電子管理システムを中心としたものに変更するコストや、それらの業務に携わるスタッフのトレーニングコストも無視できない。

それでも、カタログの電子化に取り組もうという企業が存在しているというのは頼もしい限りである。現在の環境調達.comの読者が100名強とサンプル数としては少ない中でも、こうした企業の方が含まれているということは、世の中にこうした腰の据わった取り組みを行う企業が増えていることの一つの証左ではなかろうか。

次のページ■ リアルな成果をイメージできる環境経営の情報が共感を得る

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中ノ森 清訓

株式会社 戦略調達 代表取締役社長

コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます

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