アクアフレッシュ・YouTube CMで辿るその変遷

2010.09.21

営業・マーケティング

アクアフレッシュ・YouTube CMで辿るその変遷

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

 テレビで流れていたCM。その歴史を遡ると、ロングセラー商品の生き残りのヒミツが見えてきた。

 冒頭に上げた、最新のCMで「特に永久歯が生えたばかりの時・子どもから大人まで」を訴求しているのも、アース製薬の製品ラインナップに他の歯磨き粉ブランドが存在していないためであることがわかる。派生商品のアクアフレッシュ「エクストラクリーン」で、より歯を白くしたいとこだわる層を取り込み、「プロテクト+」で、より歯を強くするという層に訴求する。では、本体ブランドをどのように活用するのか。
 本稿でYouTubeのCMの変遷を追ってきたが、例えば1980年代後半篇に登場した美少女は現在40歳ぐらいだろう。ちょうど子どもが「永久歯が生えたばかりの時」に該当するのではないだろうか。自らが親しんだ製品が機能強化され、子どもにもピッタリな製品であると再認識されたら、その家庭のメイン歯磨き粉としての座を確保できることだろう。

 ロングセラー商品は、派生商品を出すだけでは生き残ることはできない。環境の変化、ターゲットの変化に対応して、自らのポジショニングも巧みに変えてこそ、買い続けられるようになるのである。
 最後に同様の例として、花王のシャンプー「メリット」の例を見てみよう。製品の発売は1970年だが、CMの初代キャラクターは田中祐子だ。(荒木由美子説もあり)。アクアフレッシュ同様、1980年代のCM。
 http://www.youtube.com/watch?v=R6qriX_ZUCw&feature=related

 ターゲティングとポジショニングは、「若い女性のための・フケかゆみを防ぐシャンプー」である。発売以来40年。もはや、フケかゆみに悩む若い女性はいない。競合の若い女性向けシャンプーは最新の成分を配合し、目新しく華やかな広告で訴求している。そんな中でメリットシャンプーは、長い年月、市場で培われたネームバリューを「安心感」と置き換え、フケ・かゆみをおさえるという効能に、さらに地肌と髪の潤いを保つという効果を加えて「家族全員のためのシャンプー」というポジショニングに変化を遂げたのである。

 変わらなければ生き残ることはできない。ロングセラー商品から学ぶところは大きいだろう。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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