CoCo壱番屋に学ぶ・制約条件の中での生き残り!

2010.03.03

営業・マーケティング

CoCo壱番屋に学ぶ・制約条件の中での生き残り!

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

 日本の国民食である「カレーライス」。そのNo.1チェーンといえば誰もが知る「ココイチ」こと、CoCo壱番屋である。この10年間で、店舗数は約600店から1200店と倍増。売り上げは約400億円から700億円と1.75倍の成長を遂げている。そんなココイチの成長にも黄色信号が灯りはじめた。その生き残りの秘策は成功するのか?

 上場会社である経営母体の株式会社 壱番屋(コード番号7630)が、今年1月7日に平成22年5月期 第2四半期決算短信(非連結)を発表した。(http://www.ichibanya.co.jp/comp/ir/financial/pdf/ca220107.pdf)それによると、<外食業界におきましては、雇用不安や所得の減少等を背景に消費者の生活防衛意識が高まり、外食を控える傾向が強まりました。><当第2四半期累計期間における店舗売上高は、全店ベースで前年同期比2.8%減、既存店ベースで前年同期比4.6%減の結果となりました>
と、外食業界における厳しい環境下で、同社も例外ではなかったと伝えている。

 特に消費者の生活防衛意識の高まりは、メニュー単価の高い同社には強い逆風となる。平均的なメニューは700円~800円。豊富なカレーのトッピングが売りであるが、楽しくトッピングして、うっかりサラダでも頼もうものなら、その日のランチは軽く1000円を超えることになる。昨今のランチ事情は300円~500円に抑えようとする人が多いのだ。(参考:お弁当もデフレ化の波(Biz誠・記事 http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1002/18/news036.html

 そんな中、ココイチの生き残りの一手は当事業年度より新たな営業施策として開始した「ストアレベルマーケティング」だという。<「ストアレベルマーケティング」とは、これまでの全国均一のサービスに加えて、それぞれの店舗の特性に応じた独自のサービスやメニューを、店舗で考え、提供する新たな取り組みです。地元の食材をトッピングに加えたり、週末にお子様向けのイベントを開催したりするなど、店舗の活性化を図ってまいりました。>(同社短信)
 メニューは東海ウォーカーの記事が伝えている。
 <カレーだけじゃない! 朝粥にパンもそろうココイチの“店限定メニュー”>(2月28日 東海ウォーカー)   
 http://news.walkerplus.com/2010/0228/4/

 ところで、店限定メニューといえば、青息吐息の外食産業において、不景気を追い風に気を吐いている「餃子の王将」が思い出される。セントラルキッチンを持ちながら、看板メニューの餃子は全店で手作りするほか、各店舗がその地域の客層に合わせて工夫を重ねて展開するオリジナルメニューの数々が餃子の王将の売りだ。確かに不景気の中、割安なメニューが並ぶ同店に多くの人が行列するのは確かだが、人を惹きつけている魅力は安さだけではない。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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