【問】入社3年目の部下が会社を辞めたい

2007.09.04

組織・人材

【問】入社3年目の部下が会社を辞めたい

泉 一也

【問】入社3年目の部下が会社を辞めたいと言っています 大手電気メーカーの経理部でマネージャーをしています。入社3年目の部下が突然辞めたいと言ってきました。

理由を聴き出そうとしても、「会社で自分のキャリアビジョンが見えないからです」といともあっさりとした答えが返ってくるばかりです。 部下は必要な人材なので、なんとか引き止めたいと思っています。どのようにすればいいでしょうか?
(電気メーカー 経理 男性 42歳)

【答】当事者として、“解消”思考をすべし
あなたは、部下が「会社を辞めたい」といっていることを問題と捉えています。そして、その問題を解決する方法を探している。

この思考を「解決思考」といいます。
(あなたの思考の仕方が非常に大切なので、詳しく解説します)

我々は、子供の頃から“問題を解決する”ことを教育されてきました。そして、会社に入っても論理的思考や問題解決法をトレーニングしています。

解決思考は、対象がモノだといいのですが、人に当てはめるとうまくいかないことが多い。

なぜか?

それはあなた自身が当事者だからです。モノはあなたと切り離せて考えることができますが、人は切り離せません。紙の上で問題を解いているのとは、訳が違うのです。

「会社の問題は、結局は人の問題なんですよね」という言葉を経営者や管理職の方からよく耳によくしますが、その方たちの多くは人の問題を自分から切り離して考えている“解決思考型”です。

そして彼らが決まっていう常套句があります。
「人材の質が悪いんですよ」
「最近の若い人は辛抱がないですね」
「何を考えているかさっぱりわからない」

本当は“自分自身のことの方がさっぱりわかっていない”のです。

ここであなたに行って欲しいのは「解消思考」です。解消思考とは、あなたが問題と捉えている凝り固まった思考を自分を起点にして消化していくのです。

客観的にあなたの思考手順を推察してみましょう。

「部下が辞めたいといってきた」
 →入社3年なんかで会社をやめるものではない
 →理由も納得いかない
 →会社を辞められると困る、なんとか会社に残す方法はないか

もしこの推察が正しいならすべて、あなたの基準で、相手の行動をジャッジしています。そして部下を思い通りにしようとしています。

あなたが当事者となって、解消思考をしてみましょう。例えばこんな感じになります。

「部下が辞めたいといってきた」
 →部下にとって一番いい道が見つかるように何か手助けできないか?
 →本心を言ってくれないのは、私が部下との間に壁を作っていたのでは?
 →辞めたいというメッセージは、互いに何かを学ぶチャンスではないか?

もう一度、思考方法を変えてみて、あなたが考えたこと・感じたことを元に行動してください。そして、辞めたいという部下に腹を割って伝えてみてください。

今週のガチンコメッセージ

 あなたの思考があなたの現実を生み出しているのです。

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