電卓化するパソコンはどこへいく?

2009.10.13

営業・マーケティング

電卓化するパソコンはどこへいく?

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

 ネットブックといわれる低価格ノートPCのシェア上昇が止まらない。パソコン市場はこの先どこへ行くというのだろうか。

 低価格という制約がない、本来のノートパソコンは実体価値の強化を図り始めた。ソニーはVAIOの秋モデルとして、新シリーズ「X」を発表。薄さ1.4cm、重さ約655グラムという極端な薄型・軽量化の方向性を示した。「小さくて、軽くて持ち運びに便利」という実体価値に真正面から取り組んだ結果だ。パナソニックのLet's noteの新作は、超高速なSSDとCPUを搭載し、駆動時間は最長16時間という脅威のモデルを投入してきた。ネットブックが6台以上購入できる高額な価格設定であるが、実体価値をこれ以上ないまでに高め、同じ土俵で戦わないという強い決意であると考えられる。

 筆者はノートパソコンとの付き合いは、NECのバックライトすらないラップトップ初号機のLT9800から始まって、既に20年を超えている。どうか、パソコンが電卓のようなビニール袋売りの存在にならないようにと願いながら、各社の知恵の搾り合いとガマン比べにエールを送り続けたいと思っている。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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