なんと、200円でも大人気!セレブ御用達飲料のナゾに迫る!

2009.08.23

営業・マーケティング

なんと、200円でも大人気!セレブ御用達飲料のナゾに迫る!

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

赤や黄色や緑のビビットカラーが目にも鮮やかな「グラソービタミンウォーター」。NY生まれのセレブ御用達飲料という触れ込みで、都内各地で大規模なサンプリングやイベントキャンペーンを展開し大人気。7月からの販売実績も好調だという。

<グラソービタミンウォーター ブランドサイト http://glaceau.jp/ >

■こんな商品

真っ赤なかき氷シロップにそっくりな「power-Cドラゴンフルーツ(ビタミンC+果糖)」を試してみた。味は液体の激しい色とは裏腹に、やはり「ウォーター」なのでほんのり薄甘~い味である。例えていうなら「イチゴシロップのかき氷を食べずに放置しておいたら溶けちゃって、もったいないからその水を飲んでみたら薄甘かった」・・・ってな感じである。

■こんな価格

そんなProductであるのだが、Priceが特徴的なのだ。なんと、200円。ウォーターということであれば、ミネラルウォーターの相場は500mlで100円~140円。清涼飲料の相場は150円。「ただの水にさよなら」とのコピーがあるので、清涼飲料に属する商品であるのだろうが、それにしても50円分さらにプレミアムが設定されていることになる。

■商品の価値構造と価格構造を分解して考えてみる

この商品がもたらす価値と、その価値がどのように価格に反映されているのかをフレームワークで考えてみたい。フィリップ・コトラーの「製品特性3層モデル」を用いる。
その商品を手に入れることで実現したい「中核価値」は、飲料であるので「喉の渇きを癒す」である。これは単なるミネラルウォーターでも実現できるので、100円分の価値と考えよう。
その中核価値を、どのように実現できるのかという価値を「実体価値」という。5種類のフレーバーが楽しめ、不足しがちなビタミンやミネラルなどの栄養素が添加されているため、手軽に摂取できること。さらに保存料・合成甘味料・合成着色料を一切使わず、水も純水使用でカラダに安心して摂取できるということ。つまり、味と機能性と安心感が「実体価値」であり、それは一般の清涼飲料と同じく50円分に相当すると考えられる。合計150円だ。
200円という価格のあと50円分を占めるのが「付随機能」である。付随機能は、それがなくとも「中核価値」に影響は及ぼさないが、存在することでより魅力を高める要素である。
NYのセレブが愛飲していて、カンヌ国際映画祭で併催されたイベントではパリス・ヒルトンやマライア・キャリーが登場したという、セレブ御用達というキーワードに弱い日本人好みの要素がまず挙げられる。商品のパッケージもいかにも洋モノなオシャレな雰囲気を漂わせている。しかし、ちょっとしたユーモアも隠されており、5つのフレーバー各々をテーマにしたショートストーリーが記載されており、楽しい気分を盛り上げる。都内各地で繰り広げられたサンプリングやイベントで話題になり、参加したりサンプルを手にしたりした人がBlogやSNSで書き綴ってさらに話題を盛り上げる。その「流行に乗っている感」も重要だ。つまり、この商品の「付随機能」と50円分のプレミアムは「気分」に由来するところが大きいのがわかる。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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