日本マクドナルドの恐るべきバランス感覚

2009.08.12

営業・マーケティング

日本マクドナルドの恐るべきバランス感覚

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

日本マクドナルドが過去の人気レギュラー商品や期間限定商品を3ヵ月期間限定で販売するという。その狙いは何だろうか。

女性客や家族連れにも「NIPPON ALL STARS」メニューはがっつり系ではないので、ちょっとやさしい。メニューは90年代前半から2000年代前半までの人気メニューでやはり若き日の想い出をかぶらす人も多いだろう。家族でのランチなどでは子供に勧めることもあるだろう。
高額商品であるクォーターパウンダーでマクドナルドの客単価は向上した。今度は客数を増やすことがテーマである。話題のコーヒー0円キャンペーンもそこに意図がある。その意味からすると、幅広いメニューで、幅広い顧客層を集客することが欠かせないのである。

「NIPPON ALL STARS」は自社の顧客層とその心理を巧みに読み取って、若者とアメリカ流、そしてがっつり系に行きすぎたポジショニングを微妙に修正しようとする、日本マクドナルドの巧みな戦略であるのだ。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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