さらば「老人国家」世代交代が日本を救う~『日経ビジネス』より

2009.08.12

ライフ・ソーシャル

さらば「老人国家」世代交代が日本を救う~『日経ビジネス』より

寺西 隆行
(株)Z会

僕自身が強く思っている、しかし当事者ではないので言いにくい、言えない… そんな想いをバシッと語ってくれた『日経ビジネス』2009.8.10-17合併号の特集。 秀逸です。

しごくもっともな意見で、恐らく多くの人が気づいていることですが、なかなか語られることがなかった点をしっかり突いた意見です。

膨大な借金を背負っているにも関わらず、財政出動するという姿勢には、僕も大反対です。

2つめ。これも本文中です。

◆ ◆ ◆
 ビジネスモデルそのものが転換点を迎えているにもかかわらず、いまだに旧来型のモノ作りにしがみつく。成功体験から抜け出せない。そこに変われない日本がある。
 もちろん、モノ作りは日本の強みで、わざわざ捨てる必要はない。しかしそれはあくまで過去の世代が築いた遺産だ。日本企業に必要なのは、これまでとは違う新たな収益モデルをどう作っていくか、なのだ。
 日本は変わらない国。成功体験が長く続きすぎたゆえに、現状を維持することだけしか知らず、変わるための方法を忘れてしまったのかもしれない。今のままではダメだと分かっているが、変われない。そこに閉塞感の原因がある。
◆ ◆ ◆

 「日本」という大きな括りでみていますが、日本の中の企業でも、このタイプは沢山ありそうです。

とりあえず現状を維持したいと思っている社員が多い企業―
結果現状維持すらままならない企業―
その結果変えなきゃ、でも誰かなんとかして、としか思わない企業―

 そんな企業が多い日本だからこそ、全体としても「変われない」社会になってしまっているのでしょう。

 新しい収益モデルを作ろうとするとすぐに

「今までのことを捨てるなんて!これまでの経験も大事だ!」

と主張する「古い人」、あなたの会社にもいませんか?

 若い世代からすると、「いや、昔のことを捨てようとしているわけではなく、昔のことを上手に回しながら、新しいものを作っていかなきゃダメでしょ、と言いたいだけ」という反論したくなりますよね。

3つめ。本文中に出てくる「ライフネット生命」の紹介です。社長は元日本生命の社員だった61歳の出口治明氏、副社長は33歳の岩瀬大輔氏。インターネット専門の生保会社を立ち上げるため、必要なものは「若いがゆえの感覚」。若いゆえに欠けているところもあるでしょうが…出口氏はキッパリと答えています。

◆ ◆ ◆
 「61歳から33歳を見れば足りないところばかりですよ。でもそれでいいじゃないですか。歴史を見ても、何か大きな変化のときはいつも新しい人が登場しているんですよ。」

(中略)

 出口氏はライフネット生命を立ち上げる際に、決めたことがある。分からないときは任せるということだ。「これはダメだ」とか「生保の営業はこうあるべきだ」などと、従来のやり方に固執すれば、新しいものは生まれない。
 その典型がウェブサイト。ライフネットの“店舗”はこのウェブサイト1つだ。ここが同社のすべてと言っても過言ではない。しかし出口氏が口を挟むことはない。「なぜなら趣味の問題だからです。趣味の議論は永遠に正解がないから時間の無駄。うちのお客様の中心は20代~40代。60代の私が彼らのセンスを分かるはずがない。」
◆ ◆ ◆

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寺西 隆行

寺西 隆行

(株)Z会

文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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