強みと個性は違う。 自身の強みを決めるのは自分ではなく、クライアントなのです。
たとえば
「ワンストップソリューション」を謳う制作会社。
「当社は企画から運用までワンストップで提供します!それが当社のアドバンテージです」なんて言葉をよく聞きます。
たしかに「ワンストップ」というのは他社との違いかもしれません。
しかし、重要なのは「その特徴が果たして強みなのか?」ということです。
その差別化要因が本当に強みなのか、ただの個性(他社との違い)なのかの判断を下すのは自分たちではなくクライアントです。
クライアントが本当に「少々高くてもワンストップで提供してくれる会社」を求めているのでしょうか?そこにニーズがあるのでしょうか?よく考えてみることが必要です。
事実、ワンストップとは反対に、専門領域を持つクリエイターたちを集めてチームをつくりたいというニーズを持つ企業は少なくありません。
実際のプロジェクトでは、気の利いたディレクターが一人いればプロジェクト全体を上手くとりまとめてくれるのですから、その道の専門家ばかりを集めたほうがいいというわけです。
だとすると、別に価格の高いワンストップソリューション企業に頼む理由はありません。
逆に、「ワンストップで全部やります」というアピールが「強みがない」と受け取られることさえあるのです。
「何でもできます」というのは「得意なものはありません」と言っていることに等しいのです。少なくともアピールを受け取る側としては。それは個性にはなるかもしれませんが、強みにはなりません。
クライアントと同じ視点でビジネスを捉えないと、自社の強みというものは見えてこないのです。
自分ばかり見つめていると、自分の強みが見えなくなる。
この落とし穴に嵌らないように気をつけなければなりません。
せっかくいい強みを持っているのに、このワナにはまってしまっているがゆえに苦戦している制作会社が増えているようなので、自戒を込めてエントリーしてみました。
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