もはや常識!?ダイバーシティ・マネジメント③

2009.03.23

組織・人材

もはや常識!?ダイバーシティ・マネジメント③

山岡 仁美

今回は、ダイバーシティの基本知識はさておき、「多様性を活用する」ための職場内でのマネジメントの前提となるキーアクションについて、事例に基づき原因や対応策を皆さんに考えていただきます。

ダイバーシティ施策に留まらず、実際の職場内では、どのようなダイバーシティ推進の浸透を行っているのでしょうか。職場でのキーパーソンの役割について、事例で考えてみましょう。

≪事例≫
川上さんは、電機メーカー・製造部門でのラインマネージャーです。本社では、数年前「ダイバーシティ推進課」が設置され、何やら男性社員への育休制度活用奨励やメンター制度実施などが稼動していることは、社内報でも周知されているので、知ってはいましたが、本年度から製造部門でもいくつかの施策を導入することになったと通達が出ました。

通達によると、次の3点が主な施策です。

① 生産部門で女性リーダー候補者を少なくとも1名見出し育成計画に参画させること

② 外国人労働者の内、2名を来年度には短時間勤務者から契約社員とする

③ 定年退職者の再雇用制度導入に伴う受け入れ準備に取り組む

上司の話によると、生産部門では、人的マネジメントを行い尚且つ現場に精通している川上さんがキーパーソンになるということです。
製造ラインでは、外国人労働者やパート社員を導入して既に10年近く経っているので、川上さんは「少し面倒だな」と思いましたが「雇用形態や評価の仕方が変わる程度。今更特別なことはせずに、今まで通り彼らのフォローをすればいい」と考えていました。

川上さんの製造ラインには、男性社員の部下が3人・マレーシア人1人・フィリピン人1人・中国人3人・ブラジル人3人の計8人の外国人労働者と、9人の女性従業員がいます。女性従業員のうち2人はパートです。

川上さんにとって、一番管理がスムーズなのは、外国人労働者です。まずは、彼らの中から、契約社員として相応しいのか誰なのか、めぼしをつけることから取り組みました。勤怠の状況をみると、全員がまじめに仕事に取り組んでいます。1番キャリアの長い順でブラジル人のBさん、中国人のCさん、フィリピンのFさんが適切と考えました。

次に、女性リーダー候補について検討しました。9人の内5人はパートなので、対象は4人です。1番年長のSさんは40代後半・既婚者で高校生の子どもがいます。8年前に地元採用で入社、年長のためか職場での影響力も大きいです。一方1番キャリアの長いKさんは、32歳、もともとは開発部の勤務だったのもあり、仕事ぶりは丁寧完璧、入社10年目で去年結婚しました。中途採用のAさんは入社4年目の28歳、独身、職場のムードメーカーで労働組合の委員を務め、職場内でも様々な働きがけを積極的に行っています。昨年新卒入社のSさんも仕事にもなれ、皆が嫌がるような雑務も引き受けてくれる貢献度の高い人です。
絞込んだところ、Kさんのキャリアと実直さが適任、他チームのモデルになれる女性リーダーに相応しいと判断しました。

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