ステイクホルダーマネジメント

2008.11.01

経営・マネジメント

ステイクホルダーマネジメント

野町 直弘
株式会社クニエ プリンシパル

購買部門におけるステイクホルダーマネジメントとは?

先回は「戦略的サプライヤマネジメント」について書きましたが、
今回は「ステイクホルダーマネジメント」について書きたいと思います。

私は調達・購買部門の重要な機能はコーディネートであり、
ハブ機能だと思っています。

所謂「お取引先」であるサプライヤとの関係性は言うまでもありません。
しかし、重要なのは「サプライヤ」との関係性だけではありません。

90年当初「コーポレートマネジメント」という言葉が生まれて
「会社は誰のものか?」という議論が始まり、
日本の企業統治も大企業を中心に米国型に移行しました。
そういう中で株主や一般市民、従業員、地域住民、マスコミ等の
「ステイクホルダー」との関係性をより重視するという考え方が
一般的になってきました。

それでは購買部門にとっての「ステイクホルダー」とは
誰のことを指すのでしょうか?

私は購買部門にとってのステイクホルダーは4者だと思います。

「マネジメント」「ユーザー」「仕様設定者」そして「サプライヤ」です。

「マネジメント」とは企業経営者だったり、事業部長だったりします。
多くの企業で経営者に対する
ステイクホルダーマネジメントができていないのが実態です。
言い換えれば期待値管理です。

様々な企業で購買部門に働く人達は本当に良く働いています。
ただ、本年度の調達部門調査でも実態が分かるように、
経営者はそれを正当に評価していません。

昨今の原材料市況高騰のおり、
購入品の値上げは企業収益に多大な影響を与えてきました。
一方で足元では原油価格の下落や円高をきっかけに
原材料市況は高騰から反転し、如何に上げた分を値下げさせていくか、
という点に経営者は注目しています。

そこで出てくる言葉は
「何で下がらないんだ?
上がった時は上げたのだから下がって当然だろう」です。

どれだけの企業の調達・購買部長が理路整然と経営者に対して
この理由について説明できているでしょうか?
つまり経営者の期待を的確に把握し、
その期待をコントロールできているでしょうか?

マネジメントの調達・購買部門に対する低い評価は
マネジメントの責任だけではなく、
期待値をコントロールできていない
むしろ自部門の問題とも言えるでしょう。

次は「ユーザー」に対するマネジメントです。
ユーザーとは予算執行者であり、
原材料、部品等の物やサービスを実際に購入して使用する人達です。
ユーザーにとっては「安いもの」を買おうという意識はあまり働きません。
どちらかと言うと「限られた予算内でいいものを買いたい」となります。

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野町 直弘

株式会社クニエ プリンシパル

NTTデータグループのコンサルティング会社である株式会社クニエの調達購買改革コンサルタント。 調達・購買分野に特化したコンサルティングを提供している株式会社アジルアソシエイツの元代表。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルがサービス提供を行います。

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