マクドナルドに飲み込まれるカフェ市場?

2008.07.02

営業・マーケティング

マクドナルドに飲み込まれるカフェ市場?

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

マクドナルドの怒濤の攻勢が止まらない。カフェ市場はその強大なパワーの前に飲み込まれてしまうのだろうか?

マクドナルドが、また新たな攻勢をかけようとしている。
<~マクドナルドでベーカリー 3種類が100円で登場!~『マックベーカリー』7月18日(金)から、全国のマクドナルドで新発売 >
同社ニュースリリース:http://www.mcd-holdings.co.jp/news/2008/promotion/promo0701.html

まだ、たった三品と侮る事なかれ。これは、今日の日本のカフェ業界にとって大きな脅威になると筆者は考えるのである。

5月9日に以下の記事にて、プレミアムローストコーヒーに衣替えした、マクドナルドの100円アイスコーヒーは、そのコストパフォーマンスで、筆者の愛するスターバックスにとって大いなる脅威となるだろうと書いた。

『どうするスタバ!マック「買いたいコーヒー」二冠!』
http://www.insightnow.jp/article/1327

マックVS.スタバの勝負の趨勢はまだはっきり見えないが、街中でも随分と大勢の人がマックのアイスコーヒーを飲みながら歩いている姿を目にするようになった。テイクアウトして飲むコーヒーといえば、少し前までは、まずはスタバだったはずだが・・・。

カフェといえば、マクドナルドも蹉跌がある。「マックカフェ」である。顧客層拡大を狙ったものの、なかなか集客はままならず、店舗展開勢いがつかず、縮小の一途を辿っている。
しかし、マクドナルドの恐ろしさはそのリカバリー力にある。
ホット、アイス共に100円コーヒーのプレミアム化を果たし、また、この度のベーカリーメニューの展開始めた。本来であれば、どちらもマックカフェで展開すべきメニューであり、事実、数少なく残っているマックカフェの「ベーカリー&パイ」メニューとは完全にカニバリ(共食い)状態になる。しかし、もはや数少ないマックカフェを気にするよりも、その反転攻勢をかける意志決定がなされていることは明らかだ。

新規のマックカフェ店舗に顧客を呼び込むよりも、既存店のコーヒーをプレミアム化し、ベーカリーメニューなどを展開する方が、明らかに早い。また、店舗の改装も特に都市部では急ピッチで進んでいる。郊外店を中心に残る、旧来の原色たっぷり、FRPかプラスチック製の居心地の悪い什器から、シンプルにしてちょっとオシャレで一人でも入りやすい店舗にどんどん改装が進んでいる。事情を知らなければ、「ああ、ここはマックカフェってやつに変わったんだ」と勘違いしてしまいそうだ。
プレミアムコーヒー、店内改装、ベーカリーメニュー。この一連の動きは、マックカフェのリカバリーであり、その目的であった、マクドナルドの顧客層拡大を実現しようとしていると見て間違いないだろう。顧客を拡大するということは、今までマックにも、カフェに足を運ばなかった層を新規に開拓するという意味もあるが、当然、他のカフェからガッツリと顧客を奪うことも視野に入れているはずだ。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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