生保レディーの殻のむけ方

2008.06.23

営業・マーケティング

生保レディーの殻のむけ方

横井 真人
産業能率大学 教授

大手生保だと末端の営業担当者の数は万を超えます。売れる人と売れない人の差はどこに?

ある大手生命保険会社のトップセールス5人に
インタビューする機会がありました。
一般的な営業の秘訣について様々な分析がされておりますが、
私が今回発見したポイントは大きく二つありました。
1.最大のハードルは担当企業で居場所を作ること
2.断られる恐怖を乗り越えること

ご存知の通り、生保営業担当には女性が多く、担当
企業先で勧誘を行うトラディッショナルな営業形態
が依然として多いようです。
一昔前ならオフィス内で昼休みに飴や団扇などを配りながら
「保険入ってます?」なんて光景が見られましたが、
最近はセキュリティーが厳しくなり、よくてフロア
のエレベーター前、下手するとオフィスビルのロビー
までしか入れません。
そんな状況で担当企業の社員に声をかけるのは
結構勇気が必要です。大学を出たばかり、あるいは
転職したばかりの女性社員なら余計そうでしょう。
声をかけようにもかけられず、下を向いて
立っているほど辛いことはないそうです。
そんな自分が惨めになり、やる気が削がれて行く・・・。

そこで生保各社はくじ引きとか、アンケートとか、
声をかけるための武器を色々用意します。
ところが、声をかけても無視して通り過ぎる人
の多いこと・・・。
「私ってそんなに悪いことしてるの?」
「私がしていることってそんなに価値がないの?」
真面目な新人ほど悩んでしまいます。

あるトップセールスの見解。
「実はエレベーター前の方が楽なのよ。オフィス内
に入れる場合はこちらからアプローチする必要がある
でしょ、でもエレベーター前だと向こうから来てくれる
から無理がないのよ。」
物は考えようです。

「人って口に出さなくても結構見ていて、
毎日顔を合わせていると絶対情が湧くの。
こちらが挨拶をし続ければ一ヶ月くらいで挨拶を
返してくれるんだけど、そこまで我慢が持たない
人が多いのよね。持てば殻がむけるんだけど」
筆者なんか到底持たないでしょう。

居場所ってなんでしょう?
役割があること、
いや、もっと単純に言うと、存在を認知してもらえる
ことではないでしょうか。

もう一人のトップセールスの努力には脱帽しました。
「新人のころお昼の時間しか客先に行けなかったんです。
声をかけようにも一斉に社員が出てくるのでタイミング
がつかめず、すごく苦労しました。
会社にいても仕事にならないのである日の夕方、客先に
行ったら、大勢の帰宅途中の社員とすれ違ったんです。
それから毎日夕方行くようにしたらある日、
昨夜道にいたね、と向こうから声をかけてもらったんです。
それからは明るい街燈の下に立って、もっと目立つように
したんですよ」

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横井 真人

横井 真人

産業能率大学 教授

個人と組織のパフォーマンス向上を研究。人の行動をスキル、知識、行動意識、感情能力、価値観等の要素に分解し、どの要素が行動に影響を与えているかの観点からパフォーマンスを分析。職場のコミュ二ケーション、リーダーシップ、チームビルディング、ファシリテーション、ソリューション営業、マーケティング等の具体的施策に視点を活用する。

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