ものの見方を変えてみよう~工場萌え・トマソン・東京タワー

2008.06.06

ライフ・ソーシャル

ものの見方を変えてみよう~工場萌え・トマソン・東京タワー

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

同じものも視点を切り替えれば全く異なって見える。そこから思わぬ価値が生まれることもある。「視点の切り替え」の例としてちょっと紹介しよう。

「工場萌え」をご存じの方は多いだろう。工場やコンビナートの複雑に絡み合った煙突や配管などの構造体、特に夜間照明に映える景観を愛でることを指す。公害問題のトラウマからか、工場は忌みこそされ愛されることのない存在であった。
しかし、そこに「美」を見いだしたのがイラストレーター石井哲である。SNSのmixi「工場・コンビナートに萌える会」というコミュニティーと「工場萌えな日々」と題したBlogを立ち上げ、昨年、『工場萌え』という写真集を出版した。各メディアでも数多く取り上げられたのでその内容は多言を要しないだろう。工場の造形などにどうして「萌える」のかと思われる、未見の方は、是非、上記のBlog「工場萌えな日々」をご覧あれ。怪しく絡み合う配管と様々な構造体。煙突からの煙が照明に浮かび上がっている様は、まさに怪しい「美」そのものであると言えよう。筆者も一目で「萌え」てしまった。その「工場萌え」を本格的に体感したいなら「工場夜景クルーズ」がオススメだ。筆者も未体験だが、一度試せばものの見方や価値観が大きく変わることだろう。

「ものの見方と価値観の転換」という点では、もう一つオススメしたいのが「トマソン」である。「超芸術トマソン」と呼ぶのがフルネームだ。「トマソン」を知ったのは筆者が学生の頃なので、かれこれ20年以上。以来、タウンウォッチの趣味と相まって、続けている。
「トマソン」とは、「無用の長物」を意味し、かつて巨人軍に在籍していた、「全く打てない助っ人外人選手、ゲーリー・トマソン」の名に由来している。(ちなみに「無用の長物」として名を残しているのは何とも気の毒ではあるが、打っては、「舶来扇風機」、守ってもミス連発と、「トマ損」とまでいわれる始末だった)。転じて、何らかの理由で本来の機能が失われているにも関わらず、保持されているものを示している。
具体的な例では、窓や郵便の差し出し口が使われなくなって、壁として塗り込められた後にも残っている庇(ひさし)。このパターンは結構目にすることができる。または、行き着く先のなくなった階段などである。そこに不思議な芸術性を見いだしているわけだ。詳しくはウィキペディア(Wikipedia)の記述を参照していただいた方がいいだろう。
また、こちらも書籍「超芸術トマソン」として残されている。
「トマソン」の流行はとうに失われているが、これもまた、ものの見方を転換・視点の切り替えをした結果、無用の長物が芸術に昇華した結果であると言えるだろう。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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