プロジェクト管理:そのWBSって本当にFinish to Startですか?

2008.05.24

経営・マネジメント

プロジェクト管理:そのWBSって本当にFinish to Startですか?

入野 康隆

- 15000人月以上の大規模プロジェクト - 100人月-2000人月規模の中小プロジェクト - ベンチャー企業や大企業の新規事業開発プロジェクト - 業務改革プロジェクト など いろんなタイプのプロジェクトのご支援をしてきました。 スケジュール作成・進捗管理はプロジェクト管理のキモなので、 ハマりやすい落とし穴やツボを簡単にまとめ、WBSのサンプルを提供させていただきます。

--- 上級者の使うテクニック ---------

■ 遅延を想定してスケジュールバッファーを管理する
タスクの進捗状況の確率分布はこんなイメージです。

上級者は以下のような考え方をします。

・ タスクは遅延することはあっても先行することはほとんどないという現実を受け入れる

・ 「遅れるリスクを考えるより、遅れないようにがんばれ」という精神論や空気を作らない

・ 予定と実績のブレを統計的に分析して、スケジュールバッファーを設定する

・ スケジュールバッファーを置く場所をよく考える
- 各タスク and/or フェーズの最後
- クリティカルパス上 and/or フロートタスクのあと

・ スケジュールバッファーの長さをよく考える
- 遅延実績の平均値 or メジアン or モード
- 管理しやすいキリのいい数字:10日,5日 etc

■ 90%シンドロームをよく理解している
90%シンドロームとは、こんなイメージです。

例えば、
「タスクAは90%完了しています」という週次報告を受けたが、次の週になっても、その次の週になっても、残りの10%の進捗がなかなか進まず、結局は遅延してしまうという経験はないでしょうか?

経験のあるPMは以下のような報告の仕方を徹底させます。

「やったこと」よりも「残っていること」を報告するように徹底させる
報告者の心理はやったこと(≒自分の努力)を認めてほしいという気持ちが強いので「自分がどれだけやったか」を報告しがちですが、進捗を把握する上で重要なのは「何が残って、何日かかるか」であるので。

進捗率の逆行も報告するように徹底させる
特に、トライアンドエラー型のタスクは、実行してはじめて残タスクが判明することが多いので。

お手数ですが、下記の評価ボタンをよろしくお願いします。

--- WBSのサンプル---

WBSのサンプルのダウンロードについては

「ウェブサイト開発プロジェクトの例」

課題管理についての記事は

課題管理: 「ガーベージコレクターとは?」

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