近年多くの企業がコーチングを導入しています。ただ現場で実践されているかどうかは別問題です。今日訪問したA社でも悩んでおられました。折角導入したコーチングを活かすプラスアルファとは。
例えば、ついカッとなってしまい易い人はファーストステップとして
ゆとりの有る時しかコーチングをしないとか、相手の感情を見抜くのが苦手
な人は相手の言葉だけでなく微妙な表情にも注意を向け、今どんな気持ち
かについて聞くことでも大きな改善につながります。
折角導入したコーチングの成果が出る、ブースターの様な機能をEQは
果たします。
さて、B社は4年前に数社が合併した大手メーカーです。
出身母体の企業風土が異なるため、中身の濃い議論ができていません。
それでは競合に勝てるような事業展開はできません。
経営企画の旗振りの元、風土改革を実行するために、B社の人事部では
対応施策の一環としてコーチングを来月から導入します。
B社の担当者にA社の話をしたところ、一瞬深く考えこまれました。
導入のリスク(限界)と対応策に思いをめぐらされたのかも知れません。
企業の問題には特効薬はありません。
漢方薬のように複数の薬を根気よく飲み続ける必要がある場合もあります。
ただ、最近、多くの企業が社員の気持ちに目を向けていることは喜ばしい
事実ではないでしょうか。
次回につづく
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2010.03.20
2015.12.13
横井 真人
産業能率大学 教授
個人と組織のパフォーマンス向上を研究。人の行動をスキル、知識、行動意識、感情能力、価値観等の要素に分解し、どの要素が行動に影響を与えているかの観点からパフォーマンスを分析。職場のコミュ二ケーション、リーダーシップ、チームビルディング、ファシリテーション、ソリューション営業、マーケティング等の具体的施策に視点を活用する。