キャリアの要諦<1> 偶発を必然化する

2007.05.07

組織・人材

キャリアの要諦<1> 偶発を必然化する

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

自分が向かう先のキャリアを100%計画などできない。大事なことは、大いなる意志のもとに、偶発的な出来事とどう仲良くやっていくかではないか。

私は一気に楽観的になりました。
ただ、行き当たりばったりも「計画的な」という形容詞がつくところがミソで、
私は、30代半ばから、
教育分野の仕事をライフワークにしたいと
その方向性だけは固く持つようにしました。

ですが、いったん
「教育分野の仕事」という意志のメガネを通して観ると、
あら不思議、
一見互いに脈絡のない過去に習得した技能や知識が次々につながってきましたし、
その後、偶発に起こる出来事も何か独立を促すような意味でとらえることができました。

それは、あたかも、
夜空に不規則に散らばる雑多な星々の中から、
オリオン座の布置を見出したときの感動に似ています。

私たちは、
内部から起こる力(欲望、悩み、偏見、志向、恐れ、戸惑い、見栄、怠惰など)と、
外部から起こる力(環境変化、指示・命令、事故、雑多な情報・ニュースなど)とが
押し合いへし合いする複雑な力学の作用を受けながら、
日々刻々、キャリアの歩みを刻んでいます。

ある意味、私たちは「ブラウン運動」している存在です。
常に不測の状況とぶつかり、ゆらぎながら進んでいく。
だから、かっちり正確に未来の予測・計画などできない。

かといって、みずからの未来意志を持たなければ、
偶発に翻弄され、漂流する。

しかし、みずからの未来意志を持てば、
偶発を必然に変え、意図する方向に進み、
最終的に満足できる何ものかを得ることができる。

これが、私個人が実感納得したプランド・ハプンスタンス理論です。
要は、偶発的な出来事をおおらかに迎え入れ、
自分の目的(未来意思や夢/志)につなげる必然化を楽しむ、
それができていれば自然と自分のキャリアも思いのままに形成されるということです。

さて、こうした「偶然の必然化」の本質を
見事に言い表した名言として次の3つを挙げます。

●「人生とは、10%の我が身に起こること、そして90%はそれにどう対応するかだ」
ルー・ホルツ(アメリカンフットボールの名コーチ)

●「着想は単なる出発点に過ぎない。着想を、それがぼくの心の浮かんだとおりに定着できることは稀なのだ。仕事にとりかかるやいなや、別のものがぼくの画筆の下から浮かび上がるのだ。描こうとするものを知るには、描き始めなければならない」 
パブロ・ピカソ

●「僕の前に道はない。僕の後ろに道は出来る」 
高村光太郎

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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