自分の肌に最適なスキンケア製品を使いたい――。 多くの女性の願いを、サイエンスの力で叶える世界初のサービスが誕生した。「MeLupe」は市販されているスキンケア製品の機能性を、人工皮膚を使って科学的に評価する。一方で、ユーザーの肌状態を画像解析し、その結果に基づいて肌の改善に最適なスキンケア製品を教えてくれる。ユーザーに提供する情報の中立性を確保するために、メーカーからの広告費やアフィリエイト収入などは一切受け取らない。革新的サービス「MeLupe」は、どのようなビジネスモデルなのか。 株式会社ミルーペ、代表取締役の中峯良介氏に聞いた。
―ビジネスとして考えた場合、相当数の製品解析に加えて、パーフェクト社の技術導入によるオリジナルなレコメンドシステムの開発など、かなりな初期投資を起こっていると考えられます。
中峯氏:そこは想像にお任せしますが、私たちもビジネスとして展開していく以上、当然ながら収益性は確保します。だからといって一般的な広告収入やアフィリエイトを収入源とするモデルとは、決定的に異なる仕組みを採用しています。なぜなら広告などを当てにした瞬間から、MeLupeの最大のセールスポイントである中立性が損なわれてしまうからです。
―では、基本的な収益源はユーザー課金だと?
中峯氏:サービスのローンチ当初は、アカウント登録すればお試しで使えるようチケットを無償配布します。いまだかつてなかったサービスなので、まずそのメリットを体感してもらう必要があります。そのうえで「これはいい!」と実感してもらったら、友だちを紹介してもらうためのチケットを提供するなど、まず体験者を増やす展開を考えています。ある程度認知度が高まった段階で、より高度なレコメンドサービスを提供し、それを望むユーザーにはサブスクリプションあるいはチケット購入による課金システムとします。さらに検査製品数を増やすのはもとより、評価する製品をユーザーからの投票で決める機能の追加なども視野に入れています。
―初期投資を踏まえると、回収から収益化まで少し時間がかかりそうです。
中峯氏:ただしデータビジネスであるMeLupeの今後の展開を考えてもらうと、その可能性を理解していただけるのではないでしょうか。事業運営に必要なのはデータだけですから、このビジネスモデルはやろうと思えば、すぐにでも全世界て展開できます。厳密には製品評価に使う人工皮膚モデルについては、対象ユーザーの人種などによる違いを考慮する必要がありますが、それ以外は肌状況の画像解析も含めて世界共通です。つまりマーケットは世界に広がっている。すでに海外企業との連携も進めていて、2年以内にはローンチする予定です。さまざまな分野でAI化が急速に進んでいますが、製品評価はリアルデータの世界であり、これをAIで生成することはできません。データビジネスとしての可能性の広がり、関連特許を押さえているので競合が登場する可能性のない点なども、MeLupeの強みになると考えています。
株式会社ミルーペ:https://melupe.co.jp/
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2009.11.12
2014.09.01