時間管理というと、短い時間の中でより多くのアウトプットを出すことといわれるのが一般的ですが、問題はそのアウトプットの内容です。 大量のアウトプットを生み出しても、誰も買わないものをどれだけつくったところで、それは生産性が上がったということはできません。たとえ、自分では一所懸命につくり、成果に満足したとしても、誰の評価も受けず、価値として認められなければ、残念ながら生産性が高いということはできないのです。
時間管理というと、短い時間の中でより多くのアウトプットを出すことといわれるのが一般的ですが、問題はそのアウトプットの内容です。
大量のアウトプットを生み出しても、誰も買わないものをどれだけつくったところで、それは生産性が上がったということはできません。たとえ、自分では一所懸命につくり、成果に満足したとしても、誰の評価も受けず、価値として認められなければ、残念ながら生産性が高いということはできないのです。
求められる価値は変化する
さらにやっかいなのは、その価値というのは、同じものであれば、逓減していくということです。同じものがまったく同じ価格で評価され続けるというのは現実的ではなく、むしろ当たり前のように、価格は下がっていきます。
価値の受け手側にしてみると、ある時点では一定のクオリティに満足していたとしても、時間がたてば、ニーズのレベルも上がり、よりクオリティの高いものを求めるようになります。また、競合相手も出現し、つくるプロセスにも工夫がなされ、価格は下がっていきます。つまり、同じ労力で、同じアウトプットを出し続けても、提供している価値は下がっていくという現象に陥ってしまいます。この「価値」というものの測定や判断は非常に困難です
それは、仕事における価値とは自分が判断するものではなく、上司や顧客といった他者が評価するものだからです。趣味やプライベートにおいては、自分の満足感に焦点を合わせればよいですが、仕事はそうはいきません。
アウトプットの価値を維持するには、常に価値を受ける人たちの価値基準を満足させる必要があります。常に受け手の価値基準は変化しますので、顧客をはじめとする対象者が何を求めているのか、求めている価値は何かを問い続ける必要があります。
時間管理で本質的に行うべきことは、求められている価値に対して提供している価値をマネジメントすることです。自分の行動によって、どのような価値を生み出すことができるかを管理していくのが、時間管理というわけです。
時間管理を考える際には、何をいつどのように活動するかを考える前に、今日、あるいは今週、自分自身が価値は何かを問い、価値を明らかにする必要があります
自分の価値観と重なるか
ただし、ここで求める価値を顧客や上司といった、いわゆる買い手だけのニーズにしないことです。
さきほど、価値を評価するのは自分ではなく、顧客や上司などの第三者と述べましたが、その対象者だけの価値に集中してしまうと、自分が本来追い求めたい価値と整合性がとれない場合も出てきます。
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2009.10.27
2010.03.20