人材は投資。経営者が知るべき現代の採用事情(2)

2024.06.03

組織・人材

人材は投資。経営者が知るべき現代の採用事情(2)

永嶋 泰子

少子高齢化が進む現代、労働市場は大きな変化を遂げています。特に若手人材の減少が顕著であり、従来の採用方法では効果が薄れているのが現実です。この現状を打破する方法をお届けしてまいります。

さて、前回は「採用とは投資」である理由についてお届けいたしました。

すでに人材市場は買い手市場から売り手市場に移っています。

これからの時代、労働力は限られた資源であり、その資源をどのように活かすかを考える必要があります。

たとえば、あなたの会社では20代を対象に求人を出したのに応募者は50代、60代ばかりという経験はないでしょうか。

現在の日本では、少子高齢化で人手不足が顕著になっています。

20代を採用したいと思っても、そもそも若手が激減しているのが現状です。


過去の経験に基づく誤った判断の危険性

たとえば人手不足を感じる場面として、鉄道やバスなどの公共交通機関では運転手が足りずにダイヤが減便になるという現実があります。
大阪府の金剛自動車株式会社では、ドライバーの不足によりバス事業を終了することになりましたし、首都圏を運航している京浜急行バス株式会社は、ドライバー不足対策として車両内広告を活用し、情報セッションの参加者数を倍増させました。

▼参考
Bus Companies Suffering Shortage of Drivers in Japan - The Japan News (yomiuri.co.jp)

人手不足によりバス事業が終了すると、15年前は誰が想像したでしょうか?15年前といえば、採用市場においては買い手市場でした。求人を出せば、当たり前に応募があった時代です。

ですが、日本は人口減少に突入しています。

リクルートワークス研究所の調査によると、2023年における企業の必要な採用人数を確保できなかったが58.5%だと報告されています。

▼参考
中途採用実態調査(2023年度上半期実績、2024年度見通し 正規社員) (works-i.com)


中小企業の取り組むべき課題

しかし、多くの経営者は「人手不足」の認識が薄いようにも感じられます。

なぜなら、中途採用市場や新卒市場においても、15年前と変わらない採用方法が用いられているからです。15年前と同じ方法では、現代の労働市場の変化に対応できず、効果的な人材確保が難しくなっています。

15年前と同じ採用方法とは、新卒で言えば採用エージェントを通じて採用サイトと契約し、就活イベント等に出店、まずは母数をたくさん集めるという方法です。

この方法は、確かに知名度のある大手企業では有効です。

しかしながら、母数だけを集めても、渇望する人材に出逢えるとは限りません。

それでも、大手企業がこの方法を使うのは、採用専門部署を持ち採用に年間数千万円単位の資金を投入できるからです。

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永嶋 泰子

目標達成コーチとして「自分のビジョンを守り、ビジョンを信じる」を理念とする。 33歳で第一子を亡くし逆境から立ち直った経験から、「3ケ月で夢を実現できるメソッド」をnote、インスタグラムで発信している。 子どもを亡くした女性へのお話会や著名な講師による子育てママ向けセミナーを主宰。現在は、離婚を経てボランティアで100人の女性の人生相談にのったり著名な作家の出版セミナーの開催支援など多方面で精力的に活動を行っている。

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