起業講座3:いまだかつてない、クレープ1,000店戦略(2)

2010.03.15

経営・マネジメント

起業講座3:いまだかつてない、クレープ1,000店戦略(2)

INSIGHT NOW! 編集部
インサイトナウ株式会社

『INSIGHT NOW!』勉強会のなかから、インキュベーション事業を行うPE&HR株式会社が開催した会の特別レポートです。本勉強会では、特別講師として、投資先のなかでも、成長著しい注目のベンチャー起業家4名が招聘されました。「ベンチャー企業の生成と発展」のメカニズムを解明し、『起業の本質』に迫った当日の内容から、PE&HR社にレポートいただき、読者の皆さんに公開いたします。

・立地開発について
 「商業施設に出店したいと思っていました。もちろん営業力も必要なのですが、そもそも相手に欲しいと思ってもらえる存在にならなければ、いくら営業力があっても入れてもらえません。立地を獲得していくことよりも、存在価値を高めようということに力をいれてきました。」

 最初は、どうやって突破したのだろうか。

 「当時は、もちろん無名で、いい場所がいっさい手に入らない状況でした。とにかく1店舗目は、オープンさせるのが難しかったんです。いろんな商業施設に営業をかけたんですけども、なかなか話がかみ合わず、リーシング担当の方に営業をかけても『既存店は、どちらにありますか』と聞かれてしまうんですね。で『既存店はありません』って答えると、だいたいそこで断られてしまいました。最初のころは、何をやったかというと、商業施設のリーシング担当の『いい人探し』をしたというような感じでして、100店くらいの商業施設にあたらせてもらいました。で、最初に話に乗ってくれたのが、吉祥寺の三越さんでした。今では、三越さんはなくなり、ヨドバシカメラさんになっているのですが、1店舗目は、三越吉祥寺店に出店させていただきました。このころ、だんだん戦略が固まってきまして、まずは商業施設の空地に対して、移動販売で埋めていこうと。で、ブランディングをしていきながら、インテナント化していくというのが大筋の戦略でした。1店舗、吉祥寺に出店させてもらったら、あとは、それを写真にとって、もう一気に「既存店ありますよ」と商業施設をまわりました。残念なことに、1店舗目は営業的にはちょっと苦戦したのですけれども、移動販売ができるトレーラーを出していたので、店舗としての世界観の演出や車自体の見直しをしたりと、次につながる改良をしていきました。」


・資金調達について
 経営らしいこととしては、事業計画をつくって、信用保証協会さんにお金を貸していただく交渉をしたくらいだったと話し、エピソードが語られた。創業時に保証協会から500万円の融資を受けていた。借りてから6ヶ月後から返済をすれば良いという返済据置制度(※4)を利用して借入を行った。返済が始まってから2,3ヶ月で、創業融資限度枠一杯まで新たに2,000万円の申し込みをしたという。

※4 東京都が行っている制度融資では、内容や条件によって、返済開始までに一定期間を設けることができる。(参照:東京都HP http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/

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