「長寿企業は日本の宝」 日本経済大学大学院特任教授 後藤俊夫 -世界が注目する日本の「100年企業」の研究と発信に奮闘-

2017.09.26

経営・マネジメント

「長寿企業は日本の宝」 日本経済大学大学院特任教授 後藤俊夫 -世界が注目する日本の「100年企業」の研究と発信に奮闘-

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日本ではファミリービジネスに対するイメージはあまりよくないのが現状だ。しかし、長年の研究から「100年潰れない長寿企業のほとんどがファミリービジネス。業績も優秀で、世界がその経営に注目している。『国の宝』というべきものだ」と喝破する学者がいる。 一般社団法人「100年経営研究機構」の代表理事も務め、国内外の長寿企業を分析し、社会に還元する活動に精力的に打ち込む後藤俊夫さんに「100年企業の秘密」について話をうかがった。(聞き手 仙石実・南青山グループCEO・公認会計士・税理士・公認内部監査人/構成・株式会社フロア)

次に、バングラデシュの経済学者、モハメド・ユヌス博士の主張です。ご存知の通り、ユヌス博士はノーベル平和賞(2006年)受賞者です。

ユヌス博士は「ソーシャルビジネス」について7つの原則を提唱しているのですが、一言でいえば、まず「ビジネスであるからには、収益がなければならない」ということです。その一方で、「社会的に評価されることも必要だ」と訴えています。事業性と社会性を両立させなければならないということです。

実は私も同じようなことを主張しています。100年以上続いている企業は、社会へのお役立ちを重視して評価され、愛されています。日本はそんな100年企業が世界で一番多いわけです。これから日本で、ユヌス博士となんらかの共同プロジェクトが始まることを期待しています。

ゴア元副大統領も賛意

後藤 最後に、同じくノーベル平和賞(2007年)受賞者で米国元副大統領、アル・ゴアさんに2014年にお目にかかったときの話です。私はそのときに長寿企業が大事にしていることを5つの視点から申し上げました。

まず1つ目は「社会のためを考えた経営」。

2つ目は、それゆえに「広範な市民から支持され、高い評価を得ていること」。

そして3つ目は「単に自分の事業の拡大だけを考えない経営」をしていることです。

4つ目は、地球環境保護に取り組んでいるゴアさんだからこそ伝えたかったのですが、「有限な地球の資源を極めて節約する経営」。

最後に5つ目に申し上げたのは、こうしたことから「長寿企業のビジネスモデルは、地球レベルで必要とされている」ということでした。

ゴアさんは「最初に日本が長寿企業大国であることに敬意を表します。あなたの主張すべてに賛成します」と言ってくださいました。21世紀の地球レベルで求められているものが、日本にはたくさんあるということです。すでに海外は注目していて、とりわけ中国からは多くの人が学びに来ています。

企業にとって創造と革新とは

仙石)なるほど、企業の存在意義が明確になるような指摘ですね。ところで、先生は書籍で「創造と革新」について書かれていると思うのですが、詳しく教えていただけますか。

後藤 100年も長く続くと、「変えなければいけないもの」と、「変えてはいけないもの」があるのではないでしょうか。前者は時代の変化、消費者の変化、企業を取り巻く環境の変化、技術革新に対応することです。

つまり「マーケティング」ですね。後者は、企業の価値観や経営理念、昔の言葉でいうと「家訓」ですね。家の教えが「家訓」ならば、家の法律は「家法」。両方を合わせて家の憲法を意味する「家憲」といいますが、こうしたものは短期に変えるものでありません。

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