評価と教育をリンクさせる 2

画像: Ben Ledbetter, Architect

2015.12.17

組織・人材

評価と教育をリンクさせる 2

株式会社新経営サービス 人事戦略研究所
株式会社新経営サービス

評価者研修を充実させる 繰り返しますが、人事評価制度がうまくいくかどうかのカギを握るのは、評価者です。評価者が優秀であれば、一般的な人事評価表を使ってもうまくいきますし、評価者が優秀でなければ、どんなに人事評価表を作りこんでもうまくはいきません。そういった意味で、評価者のレベルアップは非常に重要です。

<縦方向の評価として>
縦方向で考えられるのは、①上司からの評価、②部下からの評価です。
①は通常の人事評価ですので、ここでは割愛します。
②の問題点として、正確な評価が出来ないことが挙げられます。上司が正しい評価を
できるのは、部下がなすべき仕事(成果、必要な職務プロセス)を分かっており、
自分自身もその経験をしたことがある、という前提がありますが、部下ではその
見識・経験がなく、正確な評価が難しいと言えます。

<横方向の評価として>
横方向で考えられるのは、③他部署からの評価、④顧客・取引先からの評価です。
共通して言えるのは、普段の業務内容を見られず、あくまで一面を見ているに過ぎ
ないことです。縦方向の評価と同じく、正確な評価が難しいと言えます。

人事評価における多面評価について、本来の目的に立ち返ってみると、「上司だけ
では評価できない、様々な観点を取り入れたい」ことであると考えられます。

であれば、「部下マネジメント状況」「他部署との連携」「顧客・取引先への対応」
について評価項目に記載し、その部分のみ多面評価を実施することで十分に目的を
果たせますが、全て行うのは手間と時間がかかり過ぎます。

それなら、これらを人事評価項目に入れておき、上司が日常業務においてそれぞれの
対象にヒアリングし、その評価事実をもとに評価点をつければ事足りる、ということ
になります。

以上の前提に立つと、多面評価を給与考課・賞与考課にそのまま取り入れるのは
無理があると言えますが、少し工夫を加えると活用方法もあるものです。

多面評価(360度評価)の活用②

人事制度における多面評価の目的は、「上司だけでは評価できない、様々な観点を
取り入れる」ことであると述べました。では、具体的な評価項目例を見てみます。
(内容は、部下の上司評価を想定しています)

<ある企業の評価項目例>
 ① トラブルから逃げず、責任を持って対応しているか
 ② 部署をまとめるにあたって、言行一致しているか
 ③ 理念・方針を自ら口にし、確実にメンバーに伝えているか

さて、これら評価項目例は、何を知るために評価するのでしょうか?
                      ・・・・・・・・・・


共通点は、「リーダーとして取るべき行動・発言を実践しているか」ということ
です。特に、被評価者の仕事をマメにみられないのに評価しなければいけない場合、
例えば小売業においてエリア長が店長を評価する場合などに有効と言えます。

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