参院議員の資産報告書公開のニュースをみて、つらつら思ったこと。
新聞でお読みになった方も多いとは思うが、1月7日、参院議員の資産報告書が公開された。
《昨年7月の参院選で当選した議員120人の資産報告書が7日公開された。(中略)トップは自民党の舛添要一厚生労働相の3億3999万円だった。(中略)舛添氏については、自宅兼事務所の土地、建物は、妻が代表を務める会社所有のため、個人資産に合算されていない。(中略)株式以外の報告義務がある金融資産も不動産も持たず、金額で表れる資産ゼロの議員は14人(前回5人)。》(1月7日15時54分配信の、産経新聞ニュースより)
これを読むなり、またニュースやワイドショーを観るなりした人たちは、どのように感じたんだろうか。
舛添さんにネガティブイメージ、「資産ゼロの議員」さんにポジティブイメージ?
……そんなことはないんじゃないか、と思ったのである。
それは、ふるーい時代の受け取り方であり、今ではむしろ逆に受けとめる人も多いんじゃないか、と思ったのである。
「資産ゼロの議員」さんたちは、そこのところを、読み間違えているんじゃないだろうか。
お金を持ってなければ持ってないほうが、クリーンに見える、と。
そもそも預貯金も不動産も持ってないのに、どうやって毎日暮らしてるわけ? 議員歳費はもらった途端に全部使い切る、宵越しのカネなんて持たねーぜ、という人たちなのか? と、常識人であれば疑問を感じるのである。
するとまず、
《舛添氏については、自宅兼事務所の土地、建物は、妻が代表を務める会社所有のため、個人資産に合算されていない。》
とあって、「ははあ、なるほど。資産ゼロの議員さんたちも、自分が所有者ではないが、所有者のように使える不動産に住んでいらっしゃるんだな」と、常識人であれば想像するわけである。
しかし、預貯金ゼロじゃ、さぞ不安定な暮らしだろうなあ、大丈夫? と一瞬思うのであるが、しかしよく読む(聞く)と、「預貯金からは、普通預金・当座預金は除く」ということを知り、「ははあ、なるほど、資産ゼロの議員さんたちは、お金が全然ないわけじゃなくて、お金を定期預金などにはせず、全部普通口座に入れていらっしゃるんだな。うんうん、そうじゃなきゃ、毎日のお昼ごはん代にも事欠くわな」と、常識人であれば想像するわけである。
そしてそこから、常識人なら、どのように考えを進めるか。
「お金がまったくないわけではなかろうに、なんでそこまでして、資産ゼロにしとかなきゃならないわけ? 逆に何か胡散臭いな、資産をオープンにできない事情でもあるわけ?」
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