ゲームフィケーションが変える人材育成

2012.05.10

組織・人材

ゲームフィケーションが変える人材育成

木田 知廣
シンメトリー・ジャパン株式会社 代表

「ゲーミフィケーション」という言葉をご存じでしょうか? ゲームの持つ「楽しさ」や「人を熱狂させる仕組み」を仕事に取り入れようというコンセプトで、日本経済新聞にも大きく取り上げられ、最近のトレンドになっています。 本稿では、筆者の専門分野である人材育成にしぼって、ゲーミフィケーションが持つインパクトの大きさを考察します。

●英語で議論のゲーミフィケーション

といって、人材育成においてゲーミフィケーションが否定されたと言うことではありません。

いや、むしろ、コンピュータ・ゲームの「失敗」(とあえて書きますが)は、身体性をもたらすのにゲーム形式ほど優れた媒体は見あたらないことを明らかにしました。結果として「コンピュータを使わない」ゲーミフィケーションによる人材育成は、「アクティビティ型」や「体験型学習」などと名前を変えて秘かな隆盛を迎えています。

私自身の取り組みとしても、「英語で議論ができる」人材育成にはカードゲームを使っています。

というのも、日本人にとって英語で議論できるようになるためには、「知識」だけでは十分ではなく、マインド的にもグローバル化する必要があるから。

実際に体験した人はご存じの通り、外国人との議論は、「こんなことを言っちゃっていいんだろうか?」という不安や、「コイツは何を考えているんだ!」という自分とは違う常識を持つ相手への怒りとの戦いでもあります。

それらの悪感情を乗り越えつつ、自分の言いたいことを相手に伝えられる人材を育成するためには、「身体性」が必要不可欠であり、この答えがカードを使った対面型のゲームなのです。

実際、ゲームの参加者の声を拾ってみると、

 「自信を持つことの重要性を感じました」
 「頭を使いながら、人を疑いながら進めました」

など、英語以外にも大きな学びがあったとの意見が多く聞かれています。

念のために付け加えるならば、英語の「知識」が不要と言っているわけではありません。それはそれでブラッシュアップを続けながらも、「身体性」によって感情を揺さぶる仕掛けが、英語教育のみならず、今後の人材育成には必要ではないか、というのが本稿で提起したかった問題意識です。

そして、その身体性を色濃く内包する「ゲーミフィケーション」という手法は、これからの人材育成においても見逃せないキーワードです。そして、蛇足ながら付け加えると、「ソーシャル」という側面が加わったコンピュータ上のゲーミフィケーションにも大きな期待を寄せています。

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木田 知廣

シンメトリー・ジャパン株式会社 代表

経営大学院立ち上げという類まれなる経験をした「人材育成のプロ」

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