セレンディピティ~チャンス感度の鋭いラジオになれ

2011.12.27

仕事術

セレンディピティ~チャンス感度の鋭いラジオになれ

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

チャンスはこの空間に無数に行き交う電波のようなものである。感度のよいラジオなら、いろいろと音がつかまえられる。感度の悪いラジオだと、ほとんど何も受信できない。

◆「レゴ」を大人向け研修に持ち込む
 私が行っている研修でお客様から強く支持をいただいているのが『キャリアダイナミクスゲーム』(通称:レゴブロックゲーム)です。

 これは「仕事を成すとは何か」「キャリアを形づくっていくとはどういうことか」を比喩(メタファー)を用いて学んでいくゲームプログラムです。
 自分の能力資産(知識、技能、人脈、コンピテンシーなど:これをレゴブロックで置き換える)を増やしながら、時には減らしながら(自己研鑽を怠って、一度習得した能力資産を陳腐化させ死なせてしまうこともある)、それで何を作品づくり(=仕事・プロジェクト)していくかを、20代から50代までのステージを経ながら、動的・自律的にキャリアをシミュレーションしていくものです。

 職業人向けのキャリア開発研修にレゴを使うという発想はどこから得たか───それはまったく偶然のことでした。
 子どもの環境教育を行っているとあるNPOが、チームワーク力を養成するための演習としてレゴを使っている場にたまたま居合わせたのです。そのときは単に「あぁ、玩具もそういう使い方ができるんだなー」程度の受け止めだったのですが、その日以来、大人向けにも何か展開が可能なんじゃないかという考えがどんどん膨らみ、8年前に新規開発のプログラムとして完成させました。毎年、改良を重ねて現在に至っています。

 あのときのNPOでのレゴとの出合いは、偶然だったのか、それとも必然だったのか……。いま振り返ると、それは「必然」だったように思えます。まさに自分にとって、大きな「セレンディピティ」でした。

◆執念がチャンス感度を鋭くする

  「チャンスは心構えした者の下に微笑む」。
  (Chance favors the prepared mind.)
          ――――ルイ・パスツール(細菌学者)

 科学の世界での偉大な発明・発見というのは、偶発の出来事がきっかけとなることが多いといいます。例えば、A液をあろうことかまったく実験に関係のないB液のビーカーに偶然落としてしまった。すると、そこで思わぬ物質が発見された!とか、そんなような偶発です。
 ですが、それは本当に偶発なのでしょうか? 「いや違う。そういったチャンスは自分が呼び込んだものなのだ!」―――こう主張するのが細菌学者パスツールです。ノーベル賞を受賞する科学者たちの多くは、この言葉を身で読んでいます。

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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