変貌する銀座・有楽町の姿を俯瞰する

2011.09.28

営業・マーケティング

変貌する銀座・有楽町の姿を俯瞰する

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

 街は生き物のように進化し変貌し続ける。そして、そこに集う人々も様変わりしていく。今回は銀座・有楽町エリアの表情を覗いてみよう。

 明らかに人の流れが変わったのが2007年のことだ。9月に有楽町近くの外堀沿いに東急ハンズやユナイテッドアローズが入居した「マロニエゲート」がオープン。続いて10月に有楽町駅前に丸井が入居した「有楽町イトシア」が開業した。マロニエゲートの東急ハンズは5階~9階部分の約1,200坪を占め、「自分環境・暮らし環境のクオリティアップ」を提案する新しいフラッグシップ店と位置付けられている。また、ユナイテッドアローズも地階から1階にかけて原宿本店に次ぐ約236坪で展開している。イトシアの丸井も顧客の中心である学生層に加えて、丸井を卒業した若い社会人を呼び戻すという新基軸を打ち出し、オープン当日は平日にもかかわらず大盛況となった。そして、集う人と、人の流れが変わった。従来になく若い層が集まってきた。一様に渋谷や池袋など他の街に出かけるときよりオシャレをしている。そして、JR有楽町駅を降りたらマリオン・晴海通り方面に行かず、駅前のイトシアからマロニエゲート周辺を回遊する。

 有楽町エリアをさらにパワーアップしたのが、9月1日にオープンした。1998年5月30日から2000年12月13日まで宝塚劇場建て替えのため、東京都旧丸の内庁舎跡地に開設されたTAKARAZUKA1000days劇場跡をビックカメラテレビ館とリサイクルショップのコメ兵、無印良品が利用していた。ビックカメラとコメ兵が撤退した跡に「有楽町ロフト」がオープンしたのだ。同時に無印良品もリニューアルし、客層の近い両店の相乗効果で集客力は増し、エリアの魅力を高めている。

 マリオンはどうなるのかといえば、半分はしっかりと有楽町エリアの中核となるはずだ。半分とは、昨年12月25日に閉店した西武有楽町店の後継テナントとして10月28日にオープンする「有楽町ルミネ」のことである。若年層向けの低単価高回転商品を中心とした館造りで定評のあるルミネが、20代後半~30代の「大人の男女」をターゲットとして「これって、Otona?」をキーワードに新コンセプトで展開する。
 マリオンの双璧、阪急はどちらかといえば女性がメインのルミネに対して、ターゲットを完全に男性に絞って10月15日に「阪急MEN'S TOKYO」としてリニューアルオープンする。ストアコンセプトは「おしゃれにこだわる大人の男のための高感度メンズファッションストア」であるといい、スペシャリティーストアとしての性格を打ち出している。売り場面積が狭い館であるため、ターゲティングとポジショニングを明確化しているのだ。恐らく、JR有楽町駅の裏から東京駅丸の内口前の丸ビル・新丸ビルの間まで伸びるブランド店街「丸の内中通り」と性格が似ているのではないだろうか。だとすれば、うまくその導線が作れれば街が拡大し、面白いことになるだろう。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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