M&Aによる節税とマネジメント

2011.01.17

経営・マネジメント

M&Aによる節税とマネジメント

高野 健二

買収した会社を一定の条件を充たしたうえで合併することにより節税を図ることが可能となります。一方でマネジメント上の観点から考えると、買収直後に合併することは必ずしも良いこととはいえません。

②繰越欠損金を抱えて売却される会社には、赤字を生んだ体質が蔓延している可能性があるケース

要するに合併前に十分身体検査を済ませたほうがベターだということです。M&Aのベテランほど統合の苦労をご存じですから、慎重に対応されるケースも多いと思われます。(ヤフーのケースでは、ソフトバンクグループ内での再編成でしたから、統合に関する配慮はあまり必要はないと判断されたのでしょう。(グループ内の再編成だったからこそ、国税から睨まれたとも言えますが・・・))

十分な身体検査とは具体的には何かというと、役員を送り込んで取締役会の過半数を押さえることはもちろんのこと、信頼できる人間を常勤として送り込んでサイフをおさえるとともに、状況把握と体質改善のための準備と実行を進める必要もあるでしょう。

M&Aではそれぞれの状況によってその対処すべき方法にも千差万別あります。そして、その成功のためには、税務、会計、会社法、そして買収後の経営統合など総合的な実力が試されているということです。

髙野 健二
(http://takano-cpa.net/)

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