元採用担当者が語る、就活の舞台裏

2010.12.06

組織・人材

元採用担当者が語る、就活の舞台裏

ITmedia ビジネスオンライン
“ニュースを考える、ビジネスモデルを知る” ITmedia 編集部

現在大学3年生の就職活動が本格的にスタートした。景気低迷の影響を受け「超氷河期」ともいわれているが、採用担当者は学生のどのようなところを見ているのだろうか。今回の時事日想は元採用担当者に、就活の舞台裏を聞いた。 [吉田典史,Business Media 誠]

 ただし、その時点で機械的に「上げ下げ」を行ってしまうと、本当に内定を出したかった学生も不合格にしてしまう可能性があります。そこでボーダーライン前後の人に限り見始めるのが、エントリーシートです。

 その時に割ける時間にもよりますが、偏差値でいう前後2、つまり58~62のあたりの学生のエントリーシートを確認して、入れ替えを行っていきます。

 中には、62くらいの成績であってもエントリーシートがあまりにも「手抜き」や「コピペ」であることが分かるようなものは、たとえその人を通しても面接で落ちてしまいます。58くらいの成績であっても、例えば“熱い想い”が凝縮されているエントリーシートであれば、内定まで行く可能性があります。この場合は、面接試験に呼びます。こういったやり方でボーダーライン前後について「上げ下げ」を行っていました。

東大生でも即、面接には呼ばない


 エントリーシートには、在籍(出身)大学や学部が記入されていますが、仮に東大生だからといって即、面接に呼ぶことはしません。きちんとしたことが書かれてあることが必要です。漫然と見ていくわけではなく、いくつかの評価項目がありますからそれに沿って判断をしていました。そこで点数が高い学生は、難易度が低くとも面接試験に呼びました。

 その後は、グループディスカッション(集団面接)をしていました。ここではほかの学生と交えて話し合っていきますが、大勢いる中でのコミュ二ケーション力を確認していくのです。

 さらに、複数回の面接試験を行います。1回目の面接官は現場の担当者、2回目が人事部の担当者。3回目が採用チームのリーダー(管理職)、4回目が最終面接となり、役員などといった流れです。ここでもいくつかの評価項目があります。面接官は1次面接から最終面接まで同じ項目に基づき、学生たちに点数をつけていきます。

 振り返ると、こうして多くの面接官が見ていくと、結果としてそれなりに精度の高い試験になっていたのではないかなと思います。自分たちの眼力には自信はありました。そもそも、学生たちを見定める目があることを前提に面接試験をするのですから。それがないならば、とてもあのような試験はできませんよ。

多くの人事部が試行錯誤


 次いでHRMオフィスで代表取締役を務める杉山秀文さんにお話を聞く。彼は大企業の人事部で20年以上も実務に携わってきた。現在はその経験を生かし、中堅企業などを相手にコンサルティングを行っている。

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