フレックスタイム制の「影」について考える。

2010.07.26

組織・人材

フレックスタイム制の「影」について考える。

川口 雅裕
NPO法人・老いの工学研究所 理事長

フレックスタイム制度が組織運営に与えた影響を振り返っておくことは、管理職の能力向上を考える上で大変重要なことです。

例えば朝会というのは、ひょっとしたら課長さんが課長さんたる所以を組織で相互に確認し合う場だったのかもしれません。朝会がなくなったり日常の会議に吸収されたりしたこと、出退社時間が自由になったことや、朝夕に皆に向かって大きな声で挨拶、声がけをしなくてよくなったことが、規律の緩みを生み、上司の存在感をどんどん軽くしていった面があるのだとすると、フレックスタイム制の罪は軽くありません。

もちろん、そんなことよりマネジメント能力を問題にすべきだという意見に異論はありませんし、もはや後戻りできない以上管理職の組織運営力の向上を図ることが重要であるのは間違いありません。しかしながら、フレックスタイム制の普及が(プレイヤー兼務の一般化と並んで)、管理職の組織運営を難しくした可能性がある、単純に中間管理職のレベルが昔より下がったという訳ではないのだ、と認識をしておくことはそれらを考える前提として重要であります。

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川口 雅裕

NPO法人・老いの工学研究所 理事長

「高齢社会、高齢期のライフスタイル」と「組織人事関連(組織開発・人材育成・人事マネジメント・働き方改革など」)をテーマとした講演を行っています。

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